G1シリーズもひと段落し、6/17(土)から幕開けするのが北海道シリーズ。手ぐすね引いて待ちわびるファンもいれば、難解な先入観ゆえに馬券を敬遠してしまう方も多いことだろう。競馬ラボでは、近々夏競馬特集もオープンする予定だが、それに先駆け、かれこれ8年連続の滞在となる柴山雄一騎手に函館開催のポイントを取材。日々の様子やコース傾向など語っていただいた。

「去年は全然勝てんかった……。土日で函館、福島など、行ったり、来たりしていたから、やっぱり滞在だとそれでは厳しいですね」


-:今回は夏競馬特集の一環として、北海道へ出発前の柴山ジョッキーに函館競馬の特徴を伺いたいと思います。というのも、函館・札幌は一年の中でも稀有な開催だと思います。洋芝オンリーで滞在競馬、人馬ともに東西が一番混ざるという環境ですからね。まずは、函館における1日のスケジュールから教えていただけますか?

柴山雄一騎手:よろしくお願いします!競馬のない日は5時半から開門なので、5時くらいから準備をして調教。調教は遅くても9時までで、そこからは自由時間ですね。僕なんかは昼間は趣味であるゴルフに行ったりして、3時頃には帰ってきて、馬場を走ったりトレーニングをして、夕方は厩舎の人と食事をしたり。でも、函館はあんまり遊びに行かないですね。ゴルフに行ったら昼飯もとらないし、夜も遊んだら寝る時間がないですからね。体力的にキツイ(笑)。調整ルームには木馬も持ってきているので練習もしますよ。

柴山雄一

▲待望の北海道開催を迎える柴山騎手

-:柴山さんはあんまりお酒は得意じゃないとのことですが、函館でも特に飲まないですか?

柴:飲みに行くのはそんなに嫌いじゃないけど、体重的に食べられる量も決められますからね。夜外出するとしても、水曜日までで、競馬に向けて木曜日からはやっぱりちょっと気を付けないと。だから、木曜日は、夜ご飯を食べにほとんど出ていかないですよ。誘われても断りますね。ちなみに、函館に来たら、序盤に食べるのははイカ刺しが定番。後半になるにつれて、段々と海鮮系に飽きる感じです(笑)。

柴山雄一

▲2014年は2着差でリーディングを逃す惜しい結果 今年は騎乗数も回復させたいところだろう

-:体重の兼ね合いもあると大変ですね。競馬がある日の調教はどんな感じでしょうか?

柴:競馬がある日は調教が1時間早くて、4時半から。乗る頭数で言えば、前半の2~3頭にしていますね。あとは減量、汗取りがあるのでね。5時半くらいまで調教をして、そこから減量の汗取りをして競馬に行って、1レースから乗っていれば、8時過ぎには準備をしてという感じで、それが土日のスケジュールですね。

-:平日と週末で追い切る時間も特に変わらないということですね。

柴:特に変わらないですね。僕は朝起きちゃうんですよね。地方時代のサイクルがあって、早く起きちゃうから気にならないですね。そもそも中央に来て「出遅れ」も2、3度。朝はしっかり出ています。

柴山雄一

▲(右から)丸山元気、松岡正海、池添謙一騎手らとゴルフに興じる柴山騎手 昨年のひとコマ

-:それは素晴らしい習慣ですね。ちなみに、ゴルフ仲間といったらどなたでしょうか?

柴:まず、(丸山)元気でしょ。木幡さん、関西でちょいちょい声を掛けてくれるのが四位さん、池添ケンちゃん。今年は蛯名さんも行くでしょう。正海ちゃん(松岡騎手)もやるようになったから、けっこう増えましたよ。途中から函館に来るクリストフもやるし。言っていない人はいないかな……。

-:言わないといけなかったりするんですか(笑)?

柴:「なんで俺は入っていねぇんだ」と文句がありますよ。これはゴルフ仲間あるあるです(笑)。

-:そうなんですね(笑)。しかし、ゴルフも相当体力を使いますよね。かなり大変そうですが、柴山騎手自身は、函館は11度目の滞在ですね。

柴:あ~そうでしたか。毎年行っているつもりだったなあ。しかし、去年は全然勝てんかった……。土日で函館、福島など、行ったり、来たりしていたから、やっぱり滞在だとそれでは厳しいですね。

-:今年はほぼ腰を据える予定で。

柴:ずっと乗る予定ですね。あれでは、調教で攻め馬が集まらない。函館では調教をして乗るという感じだから。やっぱり攻め馬が集まらなかったら厳しいですよ。一昨年や3年前は良かったので、今年はそれくらい勝てたらとは思っています。

柴山雄一騎手に訊く 函館のツボ Part.2
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