いよいよ今週は日本ダービー。そしてPOGも最終週を迎える。ダービー出走馬を持っていない人も、最後のPOG週に出てくる馬は例え未勝利戦でも応援に力が入るもの。そんなダービー以外に出走する3歳馬の情報をお伝えしていきたい。

土曜日は、京都でオープンの白百合S。ここで稼ぐポイントは最終週ということもあり、特に大きく感じられる。

サトノクロニクル

1週前段階でダービー出走が微妙(19番目)なサトノクロニクルは、ダービーに出走できないときは、ここへ出走する予定。前走の京都新聞杯は、中間に一頓挫もあって池江師も少々弱気になっていたが、それでも2着を確保と力はある。前走以上のデキは間違いないと思われ、相手を考えれば勝っておきたい一戦だ。

その京都新聞杯で3着だったダノンディスタンス。決め手に欠けるところはあるものの、前走だけ走れば上位入線は必至だ。

セレクトセールで2億7000万円(税込)の超高額馬アドマイヤアゼリは、格上げ初戦の前走が2番人気も8着。アテにできない面はあるが、勝った未勝利戦の内容は良く、能力はあるはずだ。

3連勝を目指すのはグラットシエル。前走は久々だったが、素質馬ソーグリッタリングを捻じ伏せる勝利。叩いた効果もあり、前走以上の競馬ができれば今回の相手でも対応できる。

500万の芝2000m戦は、バリオラージュが2連勝なるか。半兄がサウンズオブアースで、父がディープインパクトに変わり期待が高まったが、デビュー2戦が7,6着。しかし3戦目の前走で初勝利を決め、POGで取った人もホッと一息。こうなったら、もう1勝プラスして締めてほしい。なお当日の東京芝2400m戦出走の可能性もある。

マイブルーヘブン

マイブルーヘブンは前走大敗も、2走前の山吹賞では勝ち馬とアタマ差2着と、500万では力量上位。「レース後のダメージが少なく、引き続きいい状態。外回りでは切れ味で分が悪いが、持久力の問われる内回りは合っている」と高橋忠師。内回りの2000m戦で巻き返したい。

未勝利牝馬限定・芝1800m戦は、2週前のデビュー戦で人気を裏切ってしまったナニアヒアヒが予定。「前走は経験馬相手の初戦で、道悪になってしまったし、多少なりとも影響はあった、と陣営も話していた。良馬場で見直したい」とは、関西の記者の話。全兄はダービー馬マカヒキ。一叩きして、どこまで変わるか。

こちらも良血ベルダムは、全姉にジェンティルドンナ、ドナウブルーがいる。デビューから2戦が17,15着で、馬体も400キロ前後。前走から3か月以上間隔が開き、どれだけ体が成長したか。まずは、そこをチェックしたい。

未勝利・芝1600m戦は、ブルベアバイソン。3,4,2着と安定し初勝利も見えかけた前走で8着と崩れてしまった。中1~2週の競馬が続いていたので、中3週開いたのがプラスに出ればいいのだが。

未勝利・ダート1800m戦には、新潟大賞典を勝ったサンデーウィザードを兄に持つインハーフェイバーが予定。デビューから2戦は人気ほど走れていないが、叩き3戦目で良血開花に期待。

母が天皇賞馬ヘヴンリーロマンス、兄姉がアウォーディー、アムールブリエ、ラニと活躍馬がズラリと並ぶキエレは、デビューから4戦して掲示板にすら載れず。このあたりで上昇気配を見せてほしい。

東京では、500万・芝2400m戦。ヴァンクールシルクは昨秋の百日草特別以来の出走となる。「前走は5着とはいえ、アドマイヤミヤビやカデナなど上位は重賞ウィナーでハイレベル。広いコースはあっているし、この距離もこなせていい」と木村師。半兄は重賞でも好走しているグランシルク。休養中にどれだけ成長しているか楽しみだ。

 マーヴェルズは、近親にショウナンパンドラ、ステイゴールドら活躍馬が多数出ている社台ゆかりの一族。2600m戦で初勝利を収め、今度も2400m戦を狙ってきた。上がりのかかるレースになれば台頭する。

馬にも注目だが、このレースは翌日のダービーと同じコース。馬場傾向や枠の有利不利、時計、ラップの出方もチェックし、ダービーに役立てたい。

未勝利・芝1600m戦は、オーロラエンブレム。母はGⅠ馬ブラックエンブレムで、半兄はオープンを勝ったアストラエンブレムに、札幌2歳S勝ち馬のブライトエンブレム。この背景なら当然POGでも上位人気となったが、未だ4戦して未勝利。前走3着と調子を上げており、最後に1勝をいただきたい。

ラプソディーア

ダービー当日の日曜日。京都では500万特別の白藤賞。ラプソディーアは、新馬勝ち後3戦未勝利も、オープン特別で好走しており、500万はいつでも勝てる。半兄はフレールジャック、マーティンボロ、姪にヴィルシーナ、ヴィブロス、甥のシュヴァルグランと活躍馬が多数。まだまだ伸びしろはある。

ジャーミネイトは、2走前の未勝利戦で初めて先行策を取り勝利。しかし前走は重馬場に苦しんだか、後方から進め最後は伸びてきたものの5着。良馬場で逆転を期す。

ダービーで盛り上がる東京では、500万・芝1400m戦が好メンバー。前走の500万を1番人気で7着のサレンティーナは、渋った馬場が響いたか。上位馬が後に活躍したジュニアCで少差の4着、黄梅賞クビ差2着から、500万では力が上のはず。

ディープウォーリアは夏の札幌1800m戦の新馬を勝ち、札幌2歳Sで2番人気に推された馬。その後成績が上がらず距離短縮を図って4,2着と成績を上げている。ここも1400m戦なら圏内だ。

先週の京都を除外になったネオフレグランスは、ここへスライドの予定。オープン特別で4着の実績もあり、勝ち負けできる力はある。

未勝利・芝1800m戦も良血馬が並ぶ。グラブザゴールドは、タッチミーノット(中山金杯)の半弟。デビューから3、4着で、そろそろ勝機。

インペリアルフィズは、兄姉にダービーフィズ、アプリコットフィズ、クレスコグランドと重賞ウイナーが3頭。デビューから5戦未勝利だが、前走5着と上向いている。

パルフェクォーツは、半姉にオークス2着のピュアブリーゼ。デビューから2,3,2,4着で、もう勝ち上がっていい頃だ。

最後に2歳有力馬入厩情報。

今週も目立つのはディープインパクト産駒だ。ダノンチェリーは、牝馬にしてセレクトセールで1億8000万円がついた高額馬。いかにもPOG向きという評価もあり、2歳戦から楽しみ。

ミッキーマインドは、半兄に交流重賞8勝のダノンレジェンド、オープンで活躍のダノングッドがいる。父がディープに変わって、どんな馬になるのか。

エンドシャイデンは、全姉が1200mの重賞を2勝しているルシュクル。この馬もまた如何にもPOG向きの匂いがする。

ダイワメジャー産駒は2頭紹介。フロンティアは、半兄がGⅠ2着が3度あるドリームパスポート。ブルヴェルソンは、半姉にJC、秋華賞勝ちのショウナンパンドラがいる。

 この5頭の中では、桜花賞も狙えそうなダノンチェリーを特に推しておきたい。