【凱旋門賞】国内最終追い/池江寿師「去年より今年の方が良い」

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10月6日の凱旋門賞(G1)に挑戦するオルフェーヴル(牡5、栗東・池江寿厩舎)の国内最終追い切りが、21日(水)、栗東坂路で行われた。同馬は24日、成田空港から12時25分発の便で出国。昨年同様、凱旋門賞と同舞台で行われる9月15日のフォワ賞(G2)に出走する予定。管理する池江泰寿調教師の一問一答は以下の通り。

-:フォワ賞に向けての国内での最終調整という事で、見ていてどう思われましたか?

池江泰寿調教師:予定通りというか、坂路で今日、併せ馬で53秒くらいと思っていたので、時計的にはちょうど良いくらいでしたね。

-:国内でここまで仕上げたいという感触としては、先生の思い描いた通りという事で?

寿:動きに関しては思った以上に良かったので。息の入りもね。そういう意味では去年よりは良い状態で来ているのかなという感じはしますよ。

-:去年と同じような時期だと思うのですけれども、違いで言うとどの辺りが?

寿:オルフェ自身のコンディションが去年より今年の方が良いのでね。

-:宝塚記念回避後のオルフェーヴルの状態についてなんですけれどもいかがでしょうか?

寿:去年より良いですね。競馬を使っていない分、身体は凄くフレッシュなので。

-:肺出血という事で宝塚記念を回避されましたけど、その後の経過はいかがでしょうか?

寿:2,3週間はウォーキングマシンにとどめたんですが、その後は順調に乗り出しましたし、肺出血って言ってもレース後は内視鏡で見ると7割、8割の馬は認められる病気なので。鼻出血ではないので、その辺は強調してほしいです。肺出血の量が多くなると鼻出血になるのですが、その前の病気なので。

-:その手前の症状で発見されたという事で、その後の経過は?

寿:実際に鼻血が出たとしても出走制限は1ヶ月ですので。今回は鼻血には至っていない病気なので。

-:先生が国内を出発するまでにこれくらいの体調で、というところまでは持ってこれたという事ですか?

寿:そうですね。思った以上には来ていると思いますよ。

-:去年との比較でどうプランを考えていらっしゃいますでしょうか?

寿:基本的には去年のベースなのですが、去年敗れて色々な課題が見えてきたので、その辺は調教で修正していこうかなと思っています。

-:それは、現地での調教で変えていこうということでしょうか?

寿:輸送も去年は韓国経由だったのでね。今年は直行便が取れましたので。去年は韓国で足止めがあったので、そういうリスクを回避する為に今年は前もってスタッフが交渉してくれて、実現出来たんですけども。そういうような細かい部分での微調整というのを今年はやっていっていますので。輸送に限らずエサとかあちらでの調教とか。

-:やはり、去年経験した分、本番までは先生の中でイメージし易い?

寿:去年は手探りで行っていましたけど、状態もそこまで良くなかったのでね。

-:逆にその辺り、明確な部分が多くなっているのでは?

寿:完璧では無いのですけれども、去年よりは良い調整が出来ていると思います。

-:また、2度目のフランスへ向けて出発が迫っているという事で、先生の今の心境は?

寿:人為的なミスがないようにする事だけです。台風とかの天災はしょうがないですけどね。細かいミスだけは防ぐようにと。

-:去年は初めてという事で、色々思い描いたり、不安だったりされる事も多かったと思いますけど、今年は不安な面と楽しみな面とどうでしょうか?

寿:不安な面の方が多いですけどね。8割くらいは不安です。去年は9割以上不安ばっかりで楽しい事なんか一つもなかったんで、今年は楽しみが1割、2割はあるという感じです。

-:そういう意味では、不安な部分もあるけど楽しみな部分も増えてきたと?

寿:去年経験してる分、少しはプラスになっていると思います。

-:本番に向けて先生が課題に挙げる点というのは現状でどのような点でしょうか?

寿:まずはコンディションづくりですね。どのレースでも、どの馬でも、コンディションが良くなければ成績が伴わないので。とにかくコンディション。

-:去年の本番を迎える前のオルフェーヴルの馬体であったり、素晴らしい仕上げで本番を臨めたとと思うのですけども海外の印象について改めていかがでしょうか?

寿:環境が良いのかなと思いましたね。静かですし、調教コースもレパートリーが多いですし。気候も良いですね。

-:オルフェーヴルがまたフランスに行けばそういう環境に慣れて。

寿:そうですね。本番では去年くらいのデキに持っていければ良いと思っていますけどね。