孝行息子ショウナンアチーヴ「良い形で本番に向かえる」

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NHKマイルCへの優先出走権を懸けた戦い、ニュージーランドトロフィー(G2)は、ゴール前で同じ勝負服2頭の叩き合いとなったが、最後にもう一伸びを見せた1番人気のショウナンアチーヴ(牡3、美浦・国枝厩舎)が、ハナ差の接戦を制して優勝。

昨年暮れの朝日杯フューチュリティSで2着と健闘したように、マイル戦線では実力上位の存在。しかし前走のファルコンSは1番人気に支持されるも、6着とファンの期待を裏切った。「前回負けていますし、勝ちたいと思っていました」と後藤浩輝騎手が語ったように、人馬ともに巻き返しを期した一戦。

今回はスタートで後手を踏んだが、それに動じることなく後方4番手を追走。「いつもスタートは速くない馬ですし、慌てずに運びました。他馬が速いペースを作ってくれたことも良かったです」と道中の展開を振り返った。

3コーナーから徐々に進出を開始。4コーナーでは大外に持ち出されと、メンバー中最速タイの上がりとなる末脚を繰り出し、内でしぶとく食い下がるショウナンワダチを競り落とした。「2着馬が完璧に乗られていたので、それを信じて目標にしながら進めました。最後は良い根性を見せてくれましたね」とその走りを称えた。

G1好走の舞台で本来の能力を発揮。これで堂々のNHKマイルC参戦へ。今年は目下4連勝中の関西馬、ミッキーアイルらが相手となることが予想される。「まだ安心は出来ませんが、これで良い形で本番に向かえると思います」と、再度のG1挑戦へ気を引き締めた。

父は02年に高松宮記念を制した快速馬ショウナンカンプ、母は04年の阪神JFを制し、2歳女王に輝いたショウナンパントルと、オーナーの国本哲秀氏ゆかりの血を引くショウナンアチーヴ。父に種牡馬としての初重賞制覇をもたらした孝行息子の、更なる活躍に期待したい。