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【安田記念】トーセンラー 藤原英昭調教師一問一答
2014/6/4(水)
●京都の走りを東京でも
-:前走の京都記念2着を振り返ってみていかがですか?
藤原英昭調教師:マイルCSを勝ってから予定通りのローテーションでした。最後は突き抜けるかなと思ったのですが、レース後に上がって来たら後ろの蹄鉄がちょっと曲がっていたので、武豊騎手も伸び切れなかった、と言っていたのはソコかなという思いはありました。それでも、イメージ通りだったかなと思います。
-:その後、レースから3ヶ月半という期間はどういうふうに調整してきたのでしょうか?
藤:今年、トーセンラーはどこを目標にするか、ということで進めて来ました。天皇賞(春)も安田記念、どちらも使えるタイプですからね。オーナーサイドとも協議をして、最終的に安田記念、1600mで行こうというローテーションを組みました。そういう意味では予定通り……と言いつつ、京王杯SCを使えなかったのは若干の誤算かなと思います。
-:安田記念に照準を絞ったのはどういう理由なのでしょうか?
藤:東京の芝1600mで結果は出ていませんでしたが、京都で見せたパフォーマンスを出したいというチャレンジで決めました。
-:東京コースは3歳の時に皐月賞と日本ダービーで使った時以来となりますが、いかがですか?
藤:当時は震災など色々あった中でレースをしましたし、馬自身も成長途上で、長い輸送もありましたからね。比較するのは可哀想過ぎるような体力でした。そういう意味では、今回はもう完成されているので、そこでどう走ってくれるのかという興味はあります。
-:となると、東京コースでの実績は度外視しても良いということになりますかね。
藤:やはり、京都で走る馬であることは確かなのですが、それが平行して東京でも走るかどうか。先ほども話したチャレンジであったり、試すという意味では、中途半端ではなくてシッカリとデキた状態で出すので、その辺りは信じてやっています。
-:今回は3ヶ月半の休み明けとなります。この辺りはいかがですか?
藤:経験上、休み明けでも走ってくれるので作りやすかったです。
●世界一の馬を負かす気持ちで
-:先週の追い切りでも時計が出ましたし、今週も併せ馬でした。どういう指示だったのでしょうか。
藤:ずっと乗っているジョッキーですから、1600mに合わせてというよりも、東京の広いコースをどうやって力強く走るのか、というイメージで馬を作って来ています。調教に関してもいつも通り、前に馬を置いて最後に抜け出す、というような内容です。ジョッキーも良かったと言っていました。
-:最後は5馬身~6馬身も抜け出しましたね。
藤:相手は調教で走らない、というよりもトーセンラーのリードホースですから。トーセンラーが最後まで気持ち良く走れるような感じで抜け出すという意味では、5馬身云々というよりも気持ち良く走れたかどうかが重要ですよね。
今日の最終追い切りでは武豊騎手が騎乗し、6F80.9-65.0-50.8-37.6-12.3秒を記録。
僚馬エアラギオールに大差先着。
-:上がって来た後のトーセンラーは、気持ち良く走れたような感じでしたか?
藤:こちらは息遣いで判断するんですけど、馬自体は結構デキましたからね。今日は雨が降って馬場が若干重たかったのかな。それでも息は乱れていなかったので、良かったと思います。
-:去年のマイルCSの直前追い切りが坂路でしたが、今回はCWコースでした。この辺りは何か味付けがあったのですか?
藤:その都度その都度で、馬の状態もありますから。何を強化するのか、何を求めるのかでやって来ていますからね。ずっとこうやったら勝てるという調教があれば一番楽なんですけど、それだったら誰でもできるわけですから。我々は馬を見て、状態を見て、足りないところ、伸ばしたいところ、色々な計算上でこういう調教をしています。合っている合っていないは結果であったり、馬の体調なんですけれども、我々の経験上、それを信じてやっているというところで、今回はCWでやることになりました。
-:これまでと重複する部分もありますが、全体としての調教のジャッジはどういう風にご覧になっていますか?
藤:う~ん。この前のマイルCSの時の方がしんどかったですよね。長距離からあそこを挑戦させるのには色々な工夫がありましたから。前走は2200mを使いましたが、今回はマイル一本と決めていましたから、馬の作り方としては簡単でしたけれども。後はそれにどう対応してくれるかというところで、ここまで来ました。そういう意味では1600mのイメージで馬もデキて来ているのではないか、という感じがしますね。
-:今回の安田記念は、なかなかのメンバーになったと武豊騎手も仰っていました。
藤:いや~凄いですね。このメンバーは稀に見るといった感じがしますね。ましてや世界ランキングトップの馬ですからね。それを負かすかどうかは分からないですけど(笑)。でも、負かす気持ちで行きたいと思います。
-:秋のマイル王として連覇が懸かるのはトーセンラーだけです。
藤:やっぱりマイル王の称号を年度代表として獲るためには、ここを勝ちたいという気持ちがジョッキーも我々もあるんじゃないですか。
-:たくさんのファンが信じていると思います。メッセージをお願いします。
藤:本当に凄いメンバー構成です。世界一の馬をどう見ながら競馬で負かしていけるのか、ジョッキーと作戦を練っていきたいと思います。応援をよろしくお願いします。
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