【安田記念】3歳ミッキーアイル50秒4!「確実に上向き」

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4日、安田記念(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。ミッキーアイル(牡3、栗東・音無厩舎)は浜中俊騎手を背に坂路で単走。今回は終い重点の内容となったが、4F50.4-36.7-24.1-12.4秒と、前走の最終追い切りに続いて1番時計を記録。G1勝利の反動を微塵も感じさせない動きを披露した。

「相変わらず右に左に走っていましたが、前回のNHKマイルCのときよりも動きが非常に良かったので。状態が確実に上がったな、という手応えは感じました」と浜中騎手も、ひと叩きした効果を実感している様子。

5連勝で3歳マイル王へと輝いたミッキーアイルが、新たな挑戦へ。「いいメンバーが揃うレースだと思うので、見応えのあるレースにしたいですね」と意気込みを語った。自慢の逃げ脚で古馬の壁をも突破となるか。

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●競馬を使う上積みは大きい

6月8日(日)に行われる安田記念(G1)に出走予定のミッキーアイルに騎乗する浜中俊騎手の一問一答は以下の通り。

-:NHKマイルCは見事でした。

浜中俊騎手:そうですね。よく馬が頑張ってくれました。

-:いつも以上の頑張りだったと、音無調教師も話してらっしゃったんですけど、最後は勝負根性も見せたんですか?

浜:そうですね。ホントに長い間、粘ってくれたなと思います。差されそうになりましたけど、後続がくればまた伸びて、ホントに勝負根性を見せてくれましたね。

-:3歳マイル王となって、今度は古馬との一戦。安田記念出走と聞いて、第一印象としてはどんな風に感じてらっしゃったんですか?

浜:強い馬は強い馬と戦っていくことが当たり前ですから。ホントに楽しみだなっていうか、そういう気持ちでした。

-:やれるな、という手応えはどうですか?

浜:古馬の強い馬がたくさん出走しますので、どこまでやれるのかなっていう風に思っています。

-:メンバーをご覧になっていかがですか?

浜:ホントに素晴らしいメンバーが揃ったと思いますし、世界のランキングで1位になっている馬(ジャスタウェイ)もいますし、そういう馬たちと対決できるっていうのは光栄なことだと思います。楽しみですね。

-:今週の調教、坂路で追われましたが、どんな指示で、どんな内容でしたか?

浜:「最初の1ハロンをできれば14秒台で抑えて入ってほしい」ということで、「最後はシッカリと追っておいてほしい」という指示でした。

-:その手応えと、動きの方はどんな感触が伝わってきましたか?

浜:もともと調教ではいい動きですけど、今日も……。まあちょっとね、フラフラと相変わらず右に左に走っていましたが、前回のNHKマイルCのときよりも動きが非常に良かったので。状態が確実に上がったな、という手応えは感じました。


-:前走はプラス体重で、音無調教師によりますと「まだ若干余裕もあったかな」という評価だったんですが、浜中騎手は何か感じるものはありました?

浜:まあ、もともとが細くなりやすい馬なので、余裕のある体つきに見えたのかもしれないですけど。シッカリ調教やってましたので、いい状態だったと思います。

-:今回はまた自信を持っていけそうですか?

浜:この馬はいつも間隔を空けつつレースを走っていましたので、やはり一度競馬を使う上積みっていうのは大きいのでね。今回の状態に関しても確実にいい状態、一度使って上向きだなと感じていますので、期待を持ってレースができると思います。

●正直すごくワクワクしている

-:前回は圧倒的な1番人気に応えました。かなりのプレッシャーの中での勝利だったと思うんですが、その点、今回の安田記念はどうですか?

浜:やはり立場的にはチャレンジャーですし、今後強い馬と戦っていく上で、現状この馬がどれだけやれるのか、という期待を持ってね。NHKマイルCのときより、僕は正直すごくワクワクしているというか、そういう気持ちです。

-:今回は4キロ軽いということで、斤量面がかなり有利になります。このあたりはどうでしょう?

浜:古馬に対してのアドバンテージとして斤量差があるので、やはり4キロっていうのは大きいと思います。そこを活かしてレースができればいいなと思っています。

-:NHKマイルCと安田記念を連覇した馬は過去にいないんですが、ミッキーアイルがその最初になりそうですか?

浜:そうですね。NHKマイルCを勝って、3歳のうちに安田記念に使わないとそういうチャンスはないですからね。こういうチャレンジは非常に大きなものだと思いますし、いい結果が出れば嬉しいですけどね。


-:先週、ダービーでも乗られましたし、東京競馬場の今の馬場はどんな風に見てらっしゃいますか?

浜:もう毎週、騎乗させてもらってますけども、非常にいい馬場状態です。ずっといいコンディションで競馬が行われてるなと思っています。

-:ミッキーアイルがNHKマイルC、ヴィクトリアマイルでもヴィルシーナが逃げ切りを収めて、ここまでマイルの逃げ切りが続いているんですが、そういう結果になるのもやっぱり馬場の影響はあるんでしょうか?

浜:そうですね。もちろん展開とか色々ありますけど、いい馬場状態で走れたっていうのは、当然あると思います。

-:では今回も?

浜:いい天気であれば、馬場は引き続きいい状態ではあると思いますので、先行するミッキーアイルにとっては良い条件だと思います。

-:デビューから乗ってらっしゃる馬でG1を獲って、更に古馬に挑戦というところで色んな想いもあると思うんですが、聞かせて頂けますか?

浜:デビューからコンビを組ませてもらった馬でG1を勝たせてもらったことがミッキーアイルが初めてですので、騎手として非常に嬉しいです。これからどんどん、ミッキーアイルにとって大きな目標に向かって一緒に戦っていけるっていうことを、一つのモチベーションとして競馬ができますので、ホントにありがたいことですね。

-:音無調教師も、「前走は厳しい中でも勝てた」という風に表現されてましたけど、浜中騎手も逃げ切った中での、「ミッキーアイルはただの逃げ馬ではない」という部分をお話して頂けると嬉しいんですが。

浜:道中、いい意味で遊びがありますし、道中で上手く息を入れて、ラップを刻んで競馬ができるので、ああいう接戦になっても最後のひと踏ん張りが利いたり、速い上がりでもレースを勝てたりと、非常にレースの中でバリエーションをつけやすい馬。そういうところが強みだと思います。前回は着差が着差なだけに、この馬にとっても一番シンドイ競馬になったと思いますけど、そういうことを経験して、また強くなってくれると思っています。

-:今度の安田記念に向けて、レースのイメージはどんな風にされてますか?

浜:特に色々考えることはないなと思ってますね。まずはいいスタートをして。この馬はスタートからのダッシュ力が武器ですので、その武器をまず活かせることと……、まあ、心がけていることとしては、馬のリズムを大事に乗りたいですね。

-:レース自体で重馬場の経験はないんですけど、調教ですとか、そういうときの重の状態での走りはどうですか?

浜:調教で雨が降って、馬場が悪いチップでもいつもシッカリ動いてはいます。ただ、競馬の道悪となるとまた話は違うので、こればっかりはやってみないとわからないと思います。

-:最後に、ファンの皆さんに浜中騎手からメッセージをお願いします。

浜:3歳のG1を勝てて、ミッキーアイルがまた古馬の強い馬と戦っていくことをファンの皆さんも応援してほしいですし、いいメンバーが揃うレースだと思うので、見応えのあるレースに自分もしたいと思っていますので、たくさんの声援をよろしくお願いします。