【3回中京】アッシュゴールド…小平奈由木の注目新馬レポート

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アッシュゴールド
(牡2、栗東・池江厩舎)
父:ステイゴールド
母:オリエンタルアート
母父:メジロマックイーン

「全兄のオルフェーヴル(クラシック3冠、有馬記念2回、宝塚記念、凱旋門賞2着を2回)とそっくり。すばらしいのひと言です。サイズはコンパクトでも、ゴム毬のように柔らかく、弾む感じ。スーパースターに育ってほしいですね」
池江泰寿調教師がこう魅力を表現するアッシュゴールド。

同馬の全兄にはドリームジャーニー(朝日杯FS、宝塚記念、有馬記念)もいる。ステイゴールドの偉大な点は、兄たちのみならず、決して良血とはいえない肌からもナカヤマフェスタ(宝塚記念)、ゴールドシップ(皐月賞、菊花賞、有馬記念、宝塚記念2回)、フェノーメノ(天皇賞・春2回)らを送り出していること。

もちろん、母オリエンタルアート(その父メジロマックイーン、3勝)との相性は証明済みである。池江ステーブルにとって宝物のような繁殖。助手時代の師は、ステイゴールドだけでなく、母の全兄にあたるシュペルノーヴァ(4勝)に跨った経験もある。

社台サラブレッドクラブにて1億8000万円で募集された同馬は、社台ファームで順調に体力強化が図られた。3月30日には山元トレセンに移って15-15をこなしたうえ、5月21日、栗東に入厩した。勝ち気な精神面を曲げないよう、左前に見られたソエにも配慮しながら、丁寧にゲート練習を進め、6月13日の試験をパスした。早くから池添謙一騎手が跨ってコミュニケーションに努めてきた成果があり、追い切りの反応は順当にアップ。いきなりでも動ける態勢が整った。

いよいよ7月26日(土)、中京の芝1600mでベールを脱ぐ。超良血の走りから目が離せない。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。