ブービー追走のグラブザフラッグが大外から伸びて快勝!!

トピックス


14年7月19日(土)3回中京5日目6R 2歳新馬(ダ1400m)

グラブザフラッグ
(牡2、栗東・中竹厩舎)
父:Tapit
母:Cornelia
母父:Forty Niner

【このレースの全着順・払戻金はこちら】

前へ行った3頭、逃げたワイルドサルート、2番手をキンシノホマレで外にメイショウカシュウ。前半3Fを35.0で1000m通過が59.7と、息の入らない流れとなってしまった。縦長の展開となっていたが、後方も後方のブービーを追走のグラブザフラッグが直線入り口でもまだ後ろから3番手だったが、外を伸びて伸びての強襲勝ち。さすがに外国産馬の素質を出した感じだった。
それにしても、キンシノホマレの直線での伸びのなさ。本当に新馬戦の難しさである。


数少ないダートの新馬戦。関東から4頭もの西下があり、除外馬も出るほどの盛況ぶりだ。ここも武豊Jの騎乗のキンシノホマレが1番人気2.7倍。トレーニングセール出身であるし、ゲートからの稽古も一応水準以上。後は実戦味があるかどうかだけであった。
2コーナーの奥からのスタート。芝の部分がけっこうある1400ダート戦だ。ポーンと出たのが2番人気ブレーヴストーリー。大外のメイショウカシュウの二の脚が速く、そしてキンシノホマレもダッシュついて前へと出ていく。
芝からダートへ入る時に先頭となった関東馬ワイルドサルート。キンシノホマレが2番手で、外メイショウカシュウが並び加減での3番手。内のブレイヴストーリーとタイユールと差がなく続いて、流れはよどみなく速い。3角に入る時は、先頭から最後方まで、相当なる縦長の展開となっていく。

3Fが35.0は、ダートの新馬戦としては速すぎる流れだ。3角から4角の間でも、前の3頭はけっこうな行きっぷり。3番手のメイショウカシュウが差を詰めて、3頭が並び加減で4角を迎える。まだこの時、勝馬は後ろから3頭目。先頭からは15馬身以上は離れている。

4角を廻る時には、前の3頭が後続を4馬身ぐらい離して、なおかつ仕掛け気味。先行した3頭の中でメイショウカシュウが一番いい手応えではあるが、後続との差が一気に詰まりだしてくる。人気のキンシノホマレはむしろ下がり気味。2番手グループからのタイユールとニホンピロサンダーが、前を交し気味な勢いである。
その時に後方から凄い脚を使って伸びてきている馬を発見。グラブザフラッグである。それも前が止っている様に見える脚色だ。最後は抑えてのゴール。ニホンピロサンダー、タイユールと入った。キンシノホマレは伸びるどころか終いバテて10着だった。
最後の2ハロンが13.2~13.7と、かなり脚色が鈍る先行激化。1000m通過が59.7で1200の通過が1.12.9と、1200の勝ち時計っぽい速い流れだ。だが勝った馬の推定上がり3Fは36.9と、長くて凄い脚を使っている。それもステッキはおそらく一度も入っていないはず。

外国産馬のグラブザフラッグ。終始、追い通しだったとは言え、この結果は凄いもの。次走がどこなのか俄然、興味が湧く馬でもある。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。