内にもたれながらもルアンジュが押し切る!!

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14年7月20日(日)3回中京6日目5R 2歳新馬(芝1400m)

ルアンジュ
(牝2、栗東・笹田厩舎)
父:マンハッタンカフェ
母:サッカーマム
母父:Kingmambo

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逃げた1番人気のミッキーシーガルに4角で外から並びかけに行くルアンジュ。ミッキーシーガルは直線半ばで脚が止る。内ラチ沿いから脚を伸ばしてきていたオールオブユーがジワジワと迫ってきていたが、内へもたれるルアンジュを左ステッキで矯正しながらの追い出し。勢いから内のオールオブユーの方かと思えたが、ゴール前にグイっと腰が入った川須Jの気迫と共に伸びての勝利。芝で最後の1F13.4が、デットヒートとなったこのレースを物語っている。


パドック、返し馬と観ていて、ミッキーシーガルはなかなかいい馬で、雰囲気もある。凄い気合いも見せている。この馬で仕方ないのであろうなと思ってもいた。青鹿毛でもあるから、余計に良く見えるのでもあるだろう。
そしてそのミッキーシーガルが先手。このパートンJも、積極的な騎乗のジョッキーでもある。ただ昨日からどうも脚を負傷している様で、かなり脚を引きずって歩いていた。
でも馬に跨ればそこはプロ。ゲートの出は普通だが、気合いを入れる左ムチが肩に入ったミッキーシーガル。スッと先手を取ってていく1Fだ。ヴェリタスキングニホンピロラプターと新人ジョッキー達が2,3番手。その後ろの内ラチ沿いを2番人気、オールオブユー。ルアンジュも行き脚がついて、すぐ横に並んで2Fめに入っていく。3角に入って行く時には、上位人気馬が前で競馬をしていた。

4角手前で、ミッキーシーガルの外へヴェリタスキングが並んでいく。その真後ろにいたルアンジュが、前の2頭の外へと出して直線へと入ってきた。逃げたミッキーシーガルが、内でなく馬場の3分処へと出してきた。やや内が荒れてきているからなのか。
内ラチピッタリへオールオブユーが入っていく。ミッキーシーガルが早くも追い出しているのに、外のルアンジュはまだ何もしていないラスト300m付近。ミッキーシーガルの脚色が完全に悪くなってきた。逆にルアンジュの伸びがいい。

右手で手綱を持って外へと誘導して、左ステッキを入れて追っていく川須J。内のオールオブユーの接近を封じての勝利だった。3着に内目をシゲルカゼノボンが伸びてきた。右へ左へと若さを出しながらも、悪くない伸びであった。ミッキーシーガルも急に手応えがなくなった感じだっただけに、距離がいくぶん長かったのだろう。

ここも上位は牝馬。芝のレースは、今の時点での話だが、牝馬が強い傾向にある様だ。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。