【エルムS】G1馬グレープブランデー 芝追い切りで復活図る

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23日、エルムS(G3)の追い切りが札幌競馬場にて行われた。グレープブランデー(牡6、栗東・安田隆厩舎)は北村友一騎手を背に芝コースで併せ馬。雨で湿った馬場を物ともせず、5F62.6-48.9-35.0-11.7秒をマーク。スピード感溢れる走りで、僚馬サンライズネガノにキッチリ先着を果たした。

「元々、環境の変化に強い方ではないので心配はしていたのですが、大人になったからか、変化による戸惑いは以前よりは見られなくなりましたね」と安田翔伍調教助手。登録メンバーの中で、唯一芝コースでの追い切りとなったが、「前走はレース中に落鉄する不運もありましたが、近走は能力を出しきれていないので、何かキッカケを掴みたかった」と意図を説明する。

「芝コースはスピードが出ますし、ダートよりも速い走りをするための筋肉を使わせることで、刺激を与えて、その変化が本番で良い方に出ればいいなと思っています。フットワークの綺麗な馬で、3歳の春にはクラシックを意識(すみれS2着)していたくらいですからね。芝も上手にこなしてくれました」と順調な調整過程を口にした。

昨年のフェブラリーS以来、約1年半ぶりの勝利へ。「乗っていても、G1を勝っただけの能力は感じる馬なのですが、体調が整わないとレースまでの過程でリズムが崩れてしまう子なのです。今回は中身の濃い調教ができました。後は馬体重ですね。520キロ台で出したいなと思っています。昨年の東海S前に乗った時と比べると、それよりも絞れていた方がいいのかな」と復活への道のりを描く安田助手。陣営の試行錯誤が実を結ぶか。G1馬の底力が試される一戦だ。