【中山牝馬S】3つ目の重賞を狙うシング「今回もこの馬のリズムで」

9日、中山牝馬S(G3)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

前走、ターコイズSで2つ目の重賞Vを飾ったシングウィズジョイ(牝4、栗東・友道厩舎)は、助手を背に坂路をリズム良く駆け上がり、4F53.9-40.1-26.4-12.8秒をマーク。時計以上に素軽いフットワークが目を引いた。

大江調教助手は「今週もいい反応でしたね。放牧明けですが、順調にきていますよ。前走は距離が良かったというよりは、自分の競馬ができたことが良かった。大外枠でもうまく運べましたし、まともならあのぐらい走っていいんですよ。今回もこの馬のリズムで運びたい」と3つ目の重賞タイトルへ手応え十分。2つの重賞勝ちがともに関東圏というのも心強い材料だ。


前走、小倉大賞典5着のハピネスダンサー(牝5、栗東・高野厩舎)は、坂路で助手が騎乗し、ゴールまで馬まかせの最終追い。4F53.7-39.2-25.6-12.4秒のタイムでキビキビと駆け上がった。

前走を迎えるまで、3度の重賞挑戦はいずれも2ケタ着順だったが、前走は牡馬相手に0.2秒差の5着に健闘。高野友和調教師は「先週にしっかり追ってあるので、今週は反応を確かめる程度で。ええ、いい動きでしたよ。前走は勝負所から窮屈になりながらも、狭いところを伸びてくれた。オープンクラスでやれるメドはつきましたし、ジョッキーも2回目ですしね」と好感触を掴んでいる。


前走、愛知杯12着のメイショウスザンナ(牝7、栗東・高橋忠厩舎)は、初重賞制覇となったクイーンS以降、3戦連続2ケタ着順という現状を打破すべく、助手を背にCWコースで単走、終い一杯に追われて4F54.6-39.96-12.5秒をマーク。

「最近はストレスのない競馬をさせてきましたが、スムーズに走れた半面、結果が出せなかった。なので今回は窮屈なところに入れて走らせてやろうと思っています。それを踏まえて調教でもハミを意識させるようにやってきました。動き、馬体をみても衰えは感じないし、これがいい方に出て欲しいですね」と高橋義忠調教師は追い切りの経緯を説明。巻き返しに意欲を見せる。