【オークス】距離に手応えヤマカツグレース「血統の良さが出てきた」

ヤマカツグレース

10日、オークス(G1)の1週前追い切りが栗東トレセンにて行われた。

前走、フローラS2着のヤマカツグレース(牝3、栗東・池添兼厩舎)は、助手を背にCWコースで単走、終い一杯に追われて6F81.0-65.4-51.7-38.3-11.9秒の好タイムをマーク。池添兼雄調教師が「ある程度負荷をかけたかったし、しっかり追っておいた。1週前としたらいいでしょう」と笑顔がこぼれる申し分ない動きを披露した。

勝ち星は新馬戦の1つのみだが、距離を延ばしながらレースぶりが着実に良化。「前走は2000mでも引っ掛かるとこもなかったし、あれなら2400mもこなせるだろ。血統の良さが出てきたかな。 桜花賞には間に合わなかったけど、その分、時間をかけて調整ができたというのもいい方に出てるんだと思う。ジョッキーも2回目になるし、楽しみはもっていますよ」と師の鼻息も荒い。

前走、桜花賞16着のミスパンテール(牝3、栗東・昆厩舎)は、四位洋文騎手が騎乗してCWコースで長めをジックリと追われて7F96.7-80.8-66.2-52.8-38.9-12.4秒を計時。直線、やや強めに追われるとキビキビとしたフットワークでゴールへ飛び込んだ。

桜花賞本番こそ崩れてしまったが、キャリア1戦、7カ月ぶりの実戦となったチューリップ賞ではメンバー最速の上がりで2着に入るなど、素質はピカイチ。「チューリップ賞を休み明けで好走した反動が出てしまったのか。あまり短期放牧はさせないんですが、この馬は1回のレースに集中させたほうがいいのかもしれないし、中間にミニ放牧へ出していました。気配は変わりない。距離にも不安はありませんから」と昆貢調教師は期待を寄せる。

ミスパンテール

前走、フローラS14着のディーパワンサ(牝3、栗東・松下厩舎)は、助手を背にCWコースで3歳未勝利のチャーリーバローズを0.6秒追走。馬場の外めを回って少しずつ差を詰めると、ビシッと追われた直線ではアッという間にパートナーを飲み込んで5馬身先着。6F85.4-67.5-52.6-39.0-12.8秒と時計そのものはやや地味に映るが、その脚捌きは力強く、デキ落ちはまったく感じさせない。

松下武士調教師も「2走前は休み明けというのもあったけど、前走も案外な走り。直線でゴチャついてスムーズではなかったところはありましたが、ちょっと物足りなかったですね。幸いに馬にダメージはなかったし、調整は順調。血統的に距離は持つと思うし、本番であらためて、ですね」と巻き返しを誓う。


ディーパワンサ