【日本ダービー】素質は互角 ペルシアンナイト&サトノアーサーの池江寿2騎

池江泰寿

24日、日本ダービー(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

前走、皐月賞2着のペルシアンナイト(牡3、栗東・池江寿厩舎)は、水口優也騎手(レースでは戸崎圭太騎手が騎乗予定)が跨がってCWコースで古馬500万のシンシアズブレスを0.8秒追走。馬なりのまま、直線でゴーサインを出すとすぐさま反応してゴールでは1馬身先着。4F52.0-37.7-11.9秒をマークした。

また、毎日杯2着のサトノアーサー(牡3、栗東・池江寿厩舎)は、川田将雅騎手が跨がってCWコースで古馬オープンのトーセンレーヴを0.4秒追走。鞍上がサッと仕掛けるとグイッと加速してパートナーを一気に突き放し、4F52.7-38.1-11.5秒のタイムでフィニッシュ。両馬ともに軽快な脚捌きが目に付いた。

皐月賞を制したのはアルアインだが、ペルシアンナイト、サトノアーサーともに素質では全くヒケを取らず、むしろ戦前の評価はこの2頭の方が高かったほど。ごまかしの利かない東京2400mで最も強いのはどの馬なのか?池江泰寿厩舎の3頭から全く目が離せない。

追い切り後、管理する池江泰寿調教師の一問一答は以下の通り。

●ペルシアンナイト 皐月賞は「運がなかった」

-:ペルシアンナイトについてですが、前走の皐月賞は2着でした。いかがでしたでしょうか?

池江泰寿調教師:あわや、勝利を掴むところまでいったのですが、ちょっと運がなかったという感じですね。

-:中5週開いて、その間の調整はどうでしたか?

池:在厩で調整したのですけども、前走が厳しい競馬だったので、疲労が取れるのに時間がかかったのですが、先週あたりから復調してきて、皐月賞の状態に近いところに戻せるのではないかと思っています。

ペルシアンナイト

-:そんな中で調教を重ねていったのですが、調教の動きはここまでいかがでしょう?

池:良かったと思います。

-:どんなところが良かったですか?

池:全体的に良かったですね。

-:ペルシアンナイトは東京コースは1回走っているのですが、2400mは初めてになります。この1回の走りを含めて、どうイメージされていますか?

池:血統的に悪くないと思いますし、引っ掛からない馬で、どちらかというとスタートもモッサリで、中団からの競馬になるのかなと思います。

●調教の集大成を見せるサトノアーサー

-:そしてサトノアーサーになりますが、こちらは前走、毎日杯2着でしたが、いかがでしたか?

池:結果は残念でしたが、今まで教えてきたことがだいぶ形になってきたなという印象でした。

-:この馬に関しては皐月賞ではなく、早い段階からダービーを目指すということを表明されていましたが、このあたりの経緯も改めて教えていただけますか?

池:きさらぎ賞のあとは2着と負けてしまったので、毎日杯かもしくは皐月賞かと。その段階でいずれか1戦しかしないと考えていました。

-:その中で毎日杯を選んだわけですが、毎日杯を選んだというのはどういうところだったのでしょうか?

池:こちらの方が競馬がしやすいというか、中山2000mの小回りで、コーナー4つで4着以内に入らないとダービーの権利がないのですけども、敢えて4着を狙いに行く競馬をすると、拾えたかもしれないですけど、今まで教え込んできたことが崩れる恐れがありましたし、毎日杯は2着と負けてしまいましたが、まず負けないだろうと思っていました。距離は1800mですが、外回りで、今まで教え込んできた競馬で対応出来るかと思っていましたので、どちらのレースがいいのかと考えた時に毎日杯の方がよりベターかなと。特に深い理由はないです。

-:毎日杯を使ったことで、先ほどあった、教え込んできたことが崩れることはなかったと?

池:むしろ、教えてきたことがだいぶ形になってきたなという手応えを掴みましたね。レース後、川田くんが「ダービーに向けていいレースが出来た」と。負けたことは残念でしたが、そう言ってくれたことはこちらの自信に繋がりましたね。

サトノアーサー

-:調整、調教ですが、どんな過程を踏んできましたか?

池:毎日杯のあとは在厩でジックリ、ジックリ。間隔を開けた方がいいタイプなので、ジックリ乗り込んで造ってきた感じですね。

-:今回は東京コース。当然初めてになりますが、こちらもどんなイメージを持たれていますか?

池:距離的にもコース的にも悪くはないと思うのですが、あとは先週あたり見ていると、インの前残りなので、今週Cコースに替わってどう変化するのか。土曜日からジックリと東京の芝のレースを観察していかなければいけないなと思います。

-:初めての関東圏でのレースになりますが、輸送面のケアは何かされますか?

池:大丈夫じゃないですか。競馬では初めてですが、長距離輸送は何度もしていますので大丈夫だと思います。

-:後方から脚を伸ばすこの馬ですが、どんなレースをイメージされますか?

池:もうジョッキーにお任せしているので。後方になるのか中団になるのか分からないですけども、臨機応変に川田ジョッキーが乗ってくれると思います。彼を信じるだけですね。

-:そこはあまり決めつけないと。

池:僕は決めようとしていないのでね。ジョッキーが馬場の状況、枠順もまだ出ていないので、そのあたりも総合的に考えながら乗ってくれると思います。