専門紙・勝馬の看板TMとして一時代を築き「美浦の地獄耳」という異名が付く程の聞き屋が
築き上げた人脈を駆使し、五感とツボを刺激する自信の一頭をズバッとお届けする。
大一番で頼りになるジョッキー
2017/5/18(木)
どうも!美浦の古川です。
先週末は金曜から土曜が雨で、東京ダートは水が浮いて田んぼのような馬場。雨が降りすぎて砂が流れていたとの話もあり、脚抜きが良すぎて芝並みの高速馬場になっていた。一方、芝では悪いインコースを避ける馬もいたが、晴れとなった日曜の午後は内ラチ側から乾き、思いのほか内で粘った馬も見られた。
先週のような難しい馬場状態では、コースを知り尽くすベテランジョッキーの好判断がものを言う。ヴィクトリアマイルで②着した11番人気のデンコウアンジュ(牝4、栗東・荒川厩舎)に騎乗していた蛯名 正義騎手は、スタート直後の不利でポジションは良くなかったが、道中は上手く折り合いをつけていた。直線で迷わず外へ持ち出すとメンバー最速の上がりで浮上し、レース後に当人は「思い描いた通りの競馬ができた」と言っていた。また窮屈なところから馬群を割ってきた勝ち馬アドマイヤリード(牝4、栗東・須貝尚厩舎)のC.ルメール騎手の騎乗ぶりも素晴らしく、難解の大一番でこそベテラン騎手や名手が頼りになることを改めて感じた。
さて、今週のオークスは幸い天気が良さそうで何より。クラシック1冠目の桜花賞ではやはり緩い馬場で力を発揮できなかった馬もおり荒れた結果となったが、2冠目のオークスでは本当のガチンコ勝負が見られるだろう。そして、私のオークス予想は週末の「メガ盛り新聞」で大公開するので、どうぞお見逃しなく!
プロフィール
古川 幸弘 - Yukihiro Furukawa
昭和41年、競馬専門紙「勝馬」に入社。35年もの間、看板トラックマンとして名を馳せた。かねてから、ラジオ日本競馬実況中継で「オッズが落ちるパドック解説」を幾度となく演出。相馬眼は独創性に溢れており、現役トラックマンの追随を許さない。専門紙を引退した後もブレーンを広げており、美浦トレセンでは地獄耳とさえ謳われる。家族同然の付き合いをしている現役関係者は数知れず、内外ともに認める美浦競馬サークルの顔である。