「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月7日 阪神11R 桜花賞(G1)
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本命馬◎アスコリピチェーノ(1人気) 2着
土日の重賞まとめてゲット!
- 4月6日 中山11R ニュージーランドT(G2)
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お宝馬☆ユキノロイヤル(9人気) 3着
2週続けて激走馬を大抜擢!
【オークス】桜花賞組vs別路線組
2017/5/16(火)
★土曜東京11R 京王杯スプリングC(G2)◎本命馬 グランシルク 4番人気 3着 スタート後に挟まれたか寄られたかで位置取りを下げてしまい、後方からの競馬。雨で外差しが利くコンディションではあったが、終始外になってしまったために距離ロスは大きかった。それでも直線はよく詰めており、力は出せている。
$お宝馬 トーキングドラム 8番人気 6着 ポンと出てしまいまさかのハナ。差し馬場だっただけに厳しかったが、直線入って抜け出しを図るなど頑張っていた。前に壁を作れる展開なら馬券圏はあったかもしれない。
★日曜東京11R ヴィクトリアマイル(G1)◎本命馬 ミッキークイーン 1番人気 7着 競馬なので負けることはあるが、それにしてもここまで大敗するというのは想像できなかった。敗因として考えられるのは、しいて言えばスローからの上がり勝負になると、この相手でもダメになるほど適性がなかったということ。ハイペースの厳しい競馬やスタミナ勝負でのみ光る馬なのだろう。ただ1つ気になるのは「直線で何度も手前を替えていた」という騎手コメントで、これが敗因ならコンディション面、あるいは小さいアクシデントが馬体に起きた恐れもあるが…。
$お宝馬 ソルヴェイグ 9番人気 5着 こちらはスローの逃げに持ち込んで大健闘。直線半ばまではあるいはのシーンもあった。期待通りによく頑張ってくれた。
【今週のポイント】
よく、3歳牝馬限定で、かつ春の時点なら、スタミナはあまり問われないと言われるオークスだが、近5年の上位3着以内に入った馬を見ると、マイルがベストというタイプの馬はほとんど見られない。血統的にも、軽さにパワーが裏打ちされていないと厳しいことが見て取れる。重厚な欧州タイプの血統の好走が目立っており、やはり2000m前後で強い競馬が見込める馬を軸に採るべきだろう。
今年の桜花賞の内容の吟味、馬場や不利に泣いた馬の見直し、そしてトライアル戦線の内容など、例年以上に詳細に検討する必要がありそうだ。水曜公開予定の出走馬分析をぜひご参考にして頂きたい。
【次回の狙い馬】
日曜・新潟9R 3着 今回は間隔が空いてプラス25キロも、馬体は太め感なかった。むしろ半年のブランクでレース勘の方が今イチだったようで、追走に苦労していた。それでも内ラチ沿いの狭いところを割って、そこから長く脚を使って伸び、前には離されてしまったが後続もちぎっている。回りに馬がいないとなかなか闘争心を出さないのがサラブレッドだが、馬を置かずにこれだけ走れたのは、やはり強い。 次走はメンタルの上積みもあるはずで、小回りならチャンス。
日曜・東京5R 3着 スタートは出たが、ペースが速くて自然と位置取りが下がりつつ、途中からは追っ付け通しで手一杯。このまま下がって終わりと思っていたら、終いはよく伸びてきた。これを見ると、距離はもっとあった方が良さそう。 次走も東京ダート1600m、またはローカルのダート1700mでもいい。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。