- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
ラップで分かる距離適性
2009/9/6(日)
ラップで分かる距離適性
2009/9/6
【新潟11R 新潟2歳S (芝外回り1600m)】
注目馬 ⑩ブランビーブラック(牡2、美浦・戸田厩舎、蛯名騎手)
出走馬のキャリアが少ない夏の2歳重賞。それでも、新馬戦や未勝利戦を、どんなラップで走って勝ってきたかをチェックすると、ある程度は距離適性が判明するものだ。
たとえば、前走が同じ千四勝ちであっても、前後半同じラップで走ったか(純正千四巧者の可能性大)、前半速くて上がりがかかる展開だったか(スプリンターの才能)、あるいは前半緩めで上がりが速かったか(外回りマイル向き)。このように適性は分かれるものだ。
ここで注目したいのは、同じ外回りのマイルを、厳しい展開で勝ち上がった⑩ブランビーブラック。 通常、外回りのマイル、しかも新馬戦は、前半かなりのスローで、上がりが速い競馬になるもの。しかしブランビーブラックの前走は、新馬戦にしては珍しい平均やや速めの流れとなった。この馬自身が踏んだラップは、テンの3Fと上がり3Fがほぼ同じタイム。これで勝ち切るのは珍しい。この息の入らない流れで、それでいて直線半ばグイッと伸びてきた。
おまけにこの日は雨が降っていて、開幕週とはいえ時計は出にくかった(もともと今夏の新潟は例年より芝が長く、時計が掛かっていたのだが)。それを思えば評価はなお上がる。 事実、このレースの3,4着馬はアッサリ勝ち上がっており(2着馬は未出走)、このレースの経験が次走で生きたことを証明している。
もちろん血統も魅力。今夏の当該コースはダート色の濃い配合馬が好走しており、父アフリートのこの馬には向いている。おまけに母父は2歳戦に強いフジキセキ。
相手筆頭は、そのフジキセキ産駒の2頭、⑥シンメイフジと⑧クロフォード。共に勝ってきたレースがマイル向きだ。また逃げて高速上がりを使えた⑬コスモセンサー、ダート色濃い配合⑫シルクフィーリング、⑯ギュンター、あとは真性千四ベストのラップを踏んでいたものの、タイムが高レベルだった⑪ハーティンハート。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。