今週から夏の北海道シリーズの始まりである。3ケ月と開催が減ってしまったのは何とも残念なローカル競馬であるが、楽しみな函館競馬であろう。サマースプリント第一戦のここを検証して行きたい。

天気予報を観ると一日おきに雨の様だが幸いにして日曜は降水確率も少ない。開幕週だけにそう心配する事もなかろう。何と言っても函館競馬場の直線は262・1mで10場でいちばん短い。内有利、先行有利と考えていい筈だ。

どれがいちばん速いのだろうか。テイエムトッキュウかマウンテンムスメが早そうだ。ジャスパークローネも居る。この3頭が共倒れになる前になだれ込みそうだが。丁度いい処で競馬をするのがキミワクイーン。トウシンマカオは重賞勝ち馬で58キロを背負う。

斤量面で言えば3歳牝馬。ブトンドール、ムーンプローブ、リバーラと52キロは軽い。ジュビリーヘッドにヴァトレニ、ヴィズサクセスと大混戦となりそうな予感だ。

【安田記念の回顧】

23年6月4日(日)東京11R 安田記念(G1)(芝1600m)
  • ソングライン
  • (牝5、美浦・林厩舎)
  • 父:キズナ
  • 母:ルミナスパレード
  • 母父:シンボリクリスエス


どれだけ降ったのかと思えるほどの雨だったが、馬場はどんどん乾き7Rには良馬場発表となった。GⅠ馬が10頭をも数える豪華な顔ぶれの今年の安田記念。1番人気のシュネルマイスターでも4倍のオッズ。馬連も10倍以上とどこからでも買える混戦模様の前ぶれだった。

だが終わってみれば1頭だけ脚の違う馬がいた。昨年の覇者、ソングラインで、あのウオッカ以来の連覇である。連覇した馬は3頭、最初がヤマニンゼファー。田中勝春が11番人気での勝利。ダート路線から芝への転向2戦めでの勝利。連覇時は柴田善臣。31年前であまり記憶にない。

そしてウオッカ。岩田康誠で前年のダービー以来の勝利を飾り、翌年は武豊Jでヴィクトリアマイルからの連勝、連覇だった。これを先に調べておけば前年と違う鞍上の時に勝利の方式が判っていたかも知れない。後で知っても何にもならぬ。73回もの歴史で3頭しか連覇馬が居ない、それだけマイルの頂点を極めるのが大変だと言うこと。

それにしてもソングラインは強かった。いや強すぎた。あと200からの伸びが凄すぎた。あがり3Fのラップをみても11・1~11・2、ゴール前の最後が11・5である。ゴールに入る時に戸崎Jは右のこぶしでガッツポーズをしていたぐらいでまだ余裕があったぐらい。着差も過去10年で前年の勝者、モーリスを破ったロゴタイプと同じ。勝ち馬は全て種牡馬になっているほどでソングラインもその血は受け継がれる。

ゴール前でシュネルマイスターが外から2着争いに加わったが内のセリフォスが先んじていた。ガイアフォースもこれで2戦ともいい脚を見せていたしマイルも完全に守備範囲。ジャックドールもあの形でレースが出来て終いもそう悪くない内容。次はどこなのか楽しみである。

これで天皇賞から6週続いたGⅠレースだが1番人気の勝利はリバティアイランドだけ。反省のレースばかりだった。