三日間競馬は長い。クタクタになっているのに、もう次の週の競馬だ。明けても暮れても競馬、でもこれが堪らない。

そして今週は菊花賞トライアルの神戸新聞杯である。1週早くセントライト記念があってあれはそれなりに咀嚼した。ここをジックリ観てあと1ケ月後の本番へ備えたい。ダービー3着のハーツコンチェルトは栗東入りしている。デビューからずっと松山Jとコンビを組む関東馬。先週水曜には彼を背に3頭併せで先着。何と言って1勝馬。何よりも欲しいのは2勝めだろう。

シーズンリッチには先週に角田大河Jが美浦に乗りに行ったと聞く。そして日曜には栗東坂路で時計を出すフットワークの軽さがいい。サトノグランツ、ファントムシーフも順調に時計を出している。

そして注目は3戦3勝のロードデルレイ。デビュー戦から注目して観ていたが骨折明けの前走も無事に勝って終えた。ひと夏越して、どの馬もどこまで成長か楽しみな一戦。

【ローズSの回顧】

23年9月17日(日)阪神11R ローズS(G2)芝1800m)
  • マスクトディーヴァ
  • (牝3、栗東・辻野厩舎)
  • 父:ルーラーシップ
  • 母:マスクオフ
  • 母父:ディープインパクト


真夏かと思うほどに高温が続く。まだ開幕してから2週めだから芝は相当に速いのは当然。昼からいちばんの2歳新馬戦の2000芝で2・01・2だから、時計の出やすい馬場とは思っていた。ローズSのひとつ前のマイル戦でも1・31・9。それも前めでの結果でこれ。とは言うもののである。

マスクトディーヴァが親父そっくりなポーズで岩田望未Jがゴールを駆け抜けて行ったあとの数字を観てびっくり。1・43・0とは驚きもおどろき。JRAレコードを0・8秒も短縮するものである。こんな時計をそれもほぼ楽勝の様なゴール前50Mの伸びだった。

いや、もっと前から、後300で既に先頭。それも追いだしている。後200のハロン棒ではもうガムシャラに追っている。ステッキを入れていると思っていたが、よくよく見るとどうやら《見せムチ》の様であり、馬が手前を大きく替えた後に右ステッキを1発。そんなアクションであった。ロングスパート、4コーナー手前からの仕掛けはこの馬場を考慮したものなのか。

翌日に祖母があのビハインドザマスクと知って、なる程と思った。23戦で10勝もしたがレコードも1200芝と1600芝で二度マークした。GⅠこそ勝てなかったが凄い馬ではあった。母がマスクオフ、そして自身がマスクトディーヴァと繋がる訳かとまたまた納得である。いやはや競馬って奥が深すぎる。

圧倒的1番人気に支持されたブレイディヴェーグはスタートこそ誰よりも遅かったが使った脚はどの馬よりも速い32・9の切れ味。負けて強しの内容ではあった。

3着のマラキナイアも、いや電光掲示板に載った5頭ともが2勝クラスの馬。オークスへ出走した3頭ではソーダズリングが7着、ラヴェルは12着敗退。直線で伸びずじまい。猛女リバティアイランドとは春よりその背中が遠くなった気もする。秋の序章、ローズSはいい刺激となった。次が楽しみとなった。