競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【香港チャンピオンズデー】日本VS香港!春の大一番は日本馬有利!?
2021/4/24(土)
香港チャンピオンズデー
-
クイーンエリザベス2世カップ(芝2000m、4月25日 日本時間17時35分発走)
日本馬の評価
○デアリングタクト(牝4、栗東・杉山厩舎)
昨年の三冠牝馬。ドロドロの重馬場だった昨年の桜花賞を快勝しているように、重たい馬場を苦にしないパワーがある点は好材料。前走の金鯱賞こそギベオンの逃げ切りを許してしまったが、差しにくいコンディションであることに加え、左回りだとササる面もある。右回りのシャティンで叩き2戦目となれば前進必至か。
▲グローリーヴェイズ(牡6、美浦・尾関厩舎)
香港遠征は19年の香港ヴァーズ1着以来2度目。過去3度の重賞勝ちは全て2400mではあるものの、準オープンの2000m佐渡Sを勝った時は1.56.6の好時計をマークしており、決して2000mが短いわけではない。前走は休み明けの分もあったか最後は甘くなったものの、叩いた今回、実績あるシャティンに舞台を移すだけにチャンス十分。ただ直前歩様で検査が入ったのは気がかり。
◎ラヴズオンリーユー(牝5、栗東・矢作厩舎)
19年オークス馬で、前走ドバイシーマクラシックからの転戦。その前走は後方寄りを追走すると、直線鋭く伸びてクロノジェネシスと叩き合いに持ち込んだ。大外からミシュリフに差されてしまったものの、パフォーマンスは一時期より断然いい。やや時計の掛かる馬場は問題なく、あとは初コンビのホー騎手との相性がどうか。
☆キセキ(牡7、栗東・辻野厩舎)
17年菊花賞馬にして、その菊花賞以来の勝ち星を狙う。海外遠征は19年凱旋門賞以来。不良馬場の菊花賞を勝っているように、重たい芝に適性があるのは強み。前走金鯱賞も5着とはいえ、重馬場で上がり3F最速の脚は使っていた。跳びが大きいことから、1コーナーにうまく入れるかどうかが鍵。
外国馬の評価
△エグザルタント(セ7、香、A・クルーズ厩舎)
昨年のこのレース覇者。G1を5つ獲得している地元のエース。安定した先行力が武器ではあるが、昨年のこのレースはコロナ禍の影響で海外からの遠征馬がおらず、地元の馬のみのレースだった点は考慮しなくてはいけない。大崩れはないものの、昨年秋はフローレに連続して敗れるなど、7歳シーズンは少々衰えが見られるのも事実。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。