2016年の阪神JSでJRA史上初の同一重賞7年連連対記録などJUMPレースの顔として活躍する高田潤騎手。 そして、ファンサービスの積極性は競馬界一とも噂される熱き男の生の声をお届けします!
馬という生き物について
2023/4/21(金)
高田潤です!!
暖かくて過ごしやすい季節になりましたね(^^)♪
僕も頸椎を手術してから4ヶ月が過ぎ、だいぶいい感じに骨がついてきました!!
ちょっとゾッとするようなCT画像ではありますが、順調に回復していってます(^o^)ノ
第一,第二頸椎は本当に回復の遅い(つきにくい)骨ですので、もう少し時間はかかりますが、焦らずじっくり治していこうと思います!!
入院中は割と時間を持て余しますので、最近はリハビリやトレーニング以外の時間は馬の本を読んでいます。
これが意外に面白く、もうジョッキーになって今年で25年目になりますが、これだけ長く馬に乗っていても知らないことだらけで非常に内容が興味深いです(≧∀≦)!!
皆さん、馬の小腸ってどれくらいの長さがあると思いますか?想像もつかないですよね?
実は、体重が500㎏の馬で21〜25メートル程あります。長いですね(^_^;) ちなみに人間の小腸は約6メートルです。
16歳以上の人間の男性の平均体重が約64㎏と言われていますので、体重比から言うと馬の小腸はこれでも短い部類に入ることになりますね。
競馬をよく見ている皆さんなら疝痛(せんつう)という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。
疝痛というのは人間でいう腹痛を伴う病気の総称です。 レースの出走を予定していた馬が、疝痛のため出走取り消し。というの目にしたことがあると思いますが、馬は疝痛を起こしやすい生き物です。
その理由はいくつかありますが、 簡単にいいますと、馬は解剖学的にはカラダの大きさにくらべて胃の容量が小さく、また嘔吐できないつくりになっていることや、腸管の太い部分や細い部分があるため内容物が詰まりやすいこと、消化管の位置が変わったり捻じれやすい構造になっていること…などが挙げられます。他にもまだまだありますが、調べていくと本当に面白いです。
他にも、例えばなぜ馬は調教では3,4日おきに追い切りをするのか?なぜそれが理にかなっているのか?とか、今まで当たり前にやっていた馬のことについてそこまで考えたことがなかったので、この歳になってもまだまだ勉強が足りないな…と思うことがたくさんあります。
ですので休んでる今だからこそいろいろな勉強して、復帰した際には今まで以上にもっと馬のことを考えて調教に取り組んでいきたいなと思います。
これからも馬について勉強していく上で気づいたことや、皆さんが聞いて面白いなと思うような内容があればコラムにもどんどん書いていこうと思います。
さて、今週は何と言っても2年半ぶりに開催される、新装された新・京都競馬場のスタートです!!
技術的に言っても世界最高のコースであることは間違いないと思います!!
現地で観戦される皆さまは、思う存分に堪能して下さいね(^-^)!!
プロフィール
高田 潤 - Jun Takada
1980年11月3日生まれ、大阪府出身。
1999年に松田博資厩舎所属から騎手デビュー。デビュー当初から、平地・障害の垣根を越えた活躍を続けると、2006年にはドリームパスポートで神戸新聞杯を制覇。これが平地重賞初勝利となった。
一方、2008年にはキングジョイとのコンビで中山大障害を制し、キャリア初のJG1勝ち。2013年には待望の障害リーディングに輝いた。
また、2009年には師匠である松田博資師の元を離れ、フリーに転向。2012年にも生涯の伴侶を得るなど、公私ともに充実期を迎え、障害競走の次代を担う存在として更なる活躍が期待される。