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日高大輔調教助手

日高大輔調教助手(美浦・田中清隆厩舎)


-:オークスに出走を予定しているホエールキャプチャについて、日高大輔助手に伺います。よろしくお願いします。1番人気に推された前走の桜花賞は残念ながら2着でした。レースを振り返っていただけますか?

日:結果的には外枠がアダになってしまったと思います。スタートが良い馬ではないので位置取りも苦しく、良いポジションを取ろうとしても、周りも同じことを考えているので簡単には行かずに厳しい展開でしたね。それでも最後は良く伸びて2着に来てくれたので、やっぱり凄い馬だなと思いました。本当に紙一重の差だったと思います。

-:レース後の状態はいかがでしたか?

日:厩務員の蛯名さんも言っていましたけど、あれだけの距離をビッシリと追われたのは初めてだったし、かなり疲れているようでした。イライラしていて、こういう面を見せたのは初めてですね。レース後は一度栗東に戻ってから美浦に帰って来ましたけど、レース後の5、6日間は楽をさせました。

-:1度楽をさせたんですね。では、その後の調整過程を教えてください。

日:4月16日の土曜日から角馬場で乗り始めましたけど、そのときにはもう元気があり過ぎるくらいの状態で、振り落とされるくらいの勢いで(笑)。馬というより、うさぎのような動きで、本当に元気になっていました。それから徐々に乗る距離を延ばして、ペースも上げていって、4月30日には坂路で57秒、先週の5月4日は坂路で50.5秒でした。

-:なるほど。昨日(5/11・水)の1週前追い切りでは池添騎手が騎乗されていましたが、内容と評価をお願いします。

日:昨日は予定していたポリトラックが雨で状態が良くなかったので、本馬場(芝コース)に変更しました。併せ馬の相手が未勝利馬で相手になりませんでしたけど、池添騎手は「落ち着いているし、動きも問題ない」と言ってくれました。

-:落ち着きがあるのは好材料ですね。

日:はい。やっぱり栗東にいるときよりも落ち着いていますね。栗東の環境にも慣れはしましたけど、こっちの方が落ち着いています。厩舎にも周りにも顔馴染みの馬がいて安心するのかもしれませんね(笑)。あとは先生の力ですかね。

-:どういうことですか?

日:今まで朝運動は曳き運動だけだったんですけど、桜花賞から帰って来てからは、先生(田中清隆調教師)が毎朝乗り運動をしているんですよ。元乗り役の先生が乗るとやっぱり違うのかもしれませんね、馬がだいぶお利口になりました。それも落ち着きに繋がっているのかな、と思います。

-:なるほど。好影響が出ているんですね。さて、いよいよ本番が近づいてきています。どの馬にとっても初めてとなる東京2400という舞台において、ホエールキャプチャの強みはどこにあると思われますか?

日:そうですね、競馬に行って掛からない、乗りやすさが強みですね。ゲート裏で輪乗りをしているときは抑えるのが大変なくらいですけど、レースで走り出すと乗り手に従順なんですよ。…あ、そうだ、オークスはあれが心配ですね。スタートがスタンドの前じゃないですか、いつもゲート裏ではウルさいので…。

-:何か策は考えていらっしゃいますか?

日:これまでも直前までメンコをしたり、対応して来ているので大丈夫だとは思いますけど、お客さんの目の前というのは初めてなので。そこだけ我慢してくれれば、と思います。

-:分かりました。では最後にレースへ向けて意気込みをお願いします。

日:桜花賞は本当に悔しかったので、オークスでは何とかリベンジしたいです。良い状態でレースに向かえるように調整していきたいと思います。

-:応援しています。ありがとうございました。


【日高 大輔】Daisuke Hidaka

1983年生まれ、調教助手歴は未だ4年目ながらも、ホエールキャプチャの栗東滞在に同伴するなど、厩舎の屋台骨を支える。