【AJCC】圧巻の3馬身差!!ルーラーシップ「日本を代表する馬に」

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役者の違いをみせつけた一戦だった。
名牝とうたわれたエアグルーヴを母に持ち、これまでに重賞を3勝とメンバー随一の実績を持っていたルーラーシップ。昨年の有馬記念4着後、京都記念を視野に入れていたが、放牧先での気配が良好、相手関係も考慮して、急遽、アメリカジョッキークラブカップへ。正に確勝を期した一戦であったが、レースもジックリと後方で脚を溜めると、最後も大外を進出。先に抜け出したナカヤマナイトをアッサリととらえると3馬身も水をあけた。

騎乗していた福永祐一騎手は「本来ならばもうちょっと前目で運びたかったですが、折り合い重視でレースを進めました。ナカヤマナイトという、いい目標もいましたし、ナカヤマを交わせば、勝てるんじゃないかと思っていました」と振り返った。

それもそのはず、金曜からの悪天候で不良馬場でレースは行われたため「馬場のいい外目を選んだ」とも同騎手は語ったが、後方からあれだけの大外を回って、後続をちぎる左団扇の競馬。鞍上もパートナーに絶対的な自信を寄せていたのが窺える。

「非常に能力が高く、G1を獲れる素質があると思っています。これからステップアップしていって、日本を代表する馬になって欲しい」

この馬にとって、残すはG1のタイトルのみとなったが、もう手の届く位置に来ていることは疑いようはない、このパフォーマンス。 充実の一年へ向けて、ルーラーシップが最高の形で新年の幕開けを迎えた。

(角居勝彦調教師)
「強い内容でした。いいかたちで今年のスタートを切れましたね。まだレース間隔を詰めたりすると、ゲートで難しさを出す恐れも残っているとはいえ、調教でもずいぶん我慢が利くようになっています。きょうは折り合いの課題もクリアしてくれ、精神的な進歩を感じますよ。爪の弱さなど、脚元に関しても最近は気にならない。ドバイ遠征を含め、今後のことはオーナーサイドの意向次第となりますが、さらなる前進を期待しています」