兄と同じ舞台でのデビュー勝ち トーセンパワフル初陣を飾る!!

トピックス

土曜阪神5R
2歳新馬
芝外1600m
勝ちタイム1.37.3

トーセンパワフル(牡2、ネオユニヴァース・栗東、角居厩舎)

※※兄と同じ舞台でのデビュー勝ち。トーセンパワフル初陣を飾る!!

兄ロジユニヴァースは7月デビュー。距離も1800だったが、全弟は初日にデビューとなった。すっとゲートを出て3番手のラチ沿いを進み、直線も危なげなく外から前をかわしての勝利。ステッキも左尻に1発入れただけの勝利であった。
この日は東西で新馬戦があったが、最高馬体重であったトーセンパワフル。パドックでも廻りを珍しそうに見ていたまだまだヤンチャさの残る感じ。前半からゆったりと進んだ流れからトップスピードになった上がり3ハロンを簡単にクリアして見せた。スイッチの切り替えが素早いタイプと見受けた。上々のデビュー戦を経て、次なるステップへと進めるものだろう・・。

400キロと小柄なマイネヴァイザーが一番の出。すっと先手を取って行く。エイティグローリーも仕上がりの良さで前につける。その2頭の後ろのインにトーセンパワフルがつける。その隣りにディープインパクト産駒のラウンドワールドが上がって来ている。2ハロンを行ったあたりで内廻りの縄が張ってあるあたりだろうか。マイネヴァイザーが外へ逃げる。ややそのアオリを喰ったエイティグローリーが今度は外から前へと出て行く。しかし流れはゆったり進む。前の2頭から少し間を開けた3番手のラチ沿いをトーセンパワフルが進める。同じ位置にいたラウンドワールドは3コーナー過ぎて押っつけ出す。少しペースアップしたのについて行けないのか。トーセンパワフルとの間が開き出す。

4コーナーを前の2頭がユッタリと廻る。しかし内のマイネヴァイザーの方が手応えがいい。外エイティグローリーがやや脚色が劣り出すが、内のマイネヴァイザーが先頭となって行く。しかし外へと出したトーセンパワフルがすっと前を伺ってかわして前へと出て行く。最後は流し気味の手応えでゴールを迎えた。11.4~11.0~11.3がラスト3ハロンである。トーセンパワフルが使った末脚は33.3と計時された。ラウンドワールドが直線に入ってから少しいい脚を使い出して3番手に上がって入ったが、前からは5馬身差の完敗であった。

ロジユニヴァースに良く似た体形のトーセンパワフル。セレクトセールで1億1200万だそうだ。この後の府中の新馬戦では、北海道市場105万のインティワタナが逃げ切った。これが競馬である。値段であって値段でない。今年も始まった2歳新馬戦。楽しみにしながら、この眼で観たものを書いていきたいと思う・・・・ものだ。



平林雅芳 (ひらばやし まさよし)


競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。