【帝王賞】5連勝タルマエ「まだまだ伸びしろはある」 秋はJCダートへ

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6月26日(水)、大井競馬場で行われた交流Jpn1・第36回 帝王賞(4歳上、定量(重賞競走)、1着賞金:6000万円)は、幸英明騎手騎乗の3番人気・ホッコータルマエが道中3番手追走から、直線で逃げるワンダーアキュート、それに並びかけるニホンピロアワーズとの叩き合いを制して1馬身差の完勝。勝ちタイムは2.03.0(不良)。

昨年のJCダートの勝ち馬で1番人気に推されていたニホンピロアワーズ(牡6、栗東・大橋厩舎)は2着。逃げ粘ったワンダーアキュート(牡7、栗東・佐藤正厩舎)が3着。昨年の東京大賞典の勝ち馬で2番人気に推されていたローマンレジェンドは直線で伸びを欠き6着に敗れている。

JRAからの出走馬6頭全頭がG1馬。なおかつ、そのタイトルが昨年以降に挙げられたものという、近年屈指のメンバーが揃った帝王賞。
レースではホッコータルマエが好スタートを決めながら、一旦、ポジションを後退。道中は余裕をもって、ニホンピロアワーズらを視界に入れるように5番手付近をマーク。
序盤はスロー。後半からピッチがあがる中、3コーナーに差し掛かる前から、徐々に進出を開始。最終コーナーは大外を回る形となったが、直線では逃げたワンダーアキュート、2番手から抜けだしたニホンピロアワーズとの追い比べをしぶとく制してゴール。外からねじ伏せる強い内容をみせた。

「いつもと変わらず、いい状態で返し馬をしてくれましたし、出たなりの競馬で、中団よりは前で競馬をしようとは思っていましたくらい。特に展開は考えてはいませんでした。
4コーナーの手応えで、これなら勝てるんじゃないか、と思いましたし、不良馬場も上手に走ってくれましたね。一戦ごとに力をつけていますし、まだまだ若い馬。これから良くなってくると思います」と殊勲の幸騎手は、雨が降りしきるレース後も、ホッとした表情をみせた。

昨年のJCダートでは先着を許したニホンピロアワーズをはじめ、並み居る実力馬が揃った上半期のダート頂上決戦。
世代交代をアピールしたホッコータルマエだが、今後は放牧を挟んで、12月1日(日)のJCダート(G1)を最大目標にローテーションが組まれて行く。

「なんとか最高の状態で出せることができて、いい結果も残せたので嬉しいです。日々の調教で成長しているのがわかっていましたし、まだまだ伸びしろはありますよ」とは管理する西浦調教師
破竹の5連勝で「帝王」の座に登り詰めたホッコータルマエ。下半期も更なる快進撃を続けて行く。

【西浦勝一調教師のコメント】
「ここで何とか頑張ってくれたら、秋に楽しみになると思っていました。日々、力をつけていくのがわかっていましたし、今日も馬が良くなっていましたからね。
レースは予定通り、ニホンピロアワーズを前において、後ろからレースをすることができましたね。最後は3頭の叩き合いで、抜け出すようで抜け出せず、なんとか勝ってくれてホッとしましたが、こうして少しずつレースをする度に強くなっていますし、秋もいい競馬をしてくれると思います。秋はJCダートを目標に。まだまだ良くなるでしょうし、今後が楽しみですよ」





写真:武田明彦