【凱旋門賞】オルフェ今年も2着、キズナは4着!3歳牝馬トレヴが立ちはだかる

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13年10月6日(日)、フランスのロンシャン競馬場で凱旋門賞(G1)【Qatar Prix de l'Arc de Triomphe】(3歳上牡・牝、1着賞金:274万2720ユーロ、芝2400m)が行われた。

日本から参戦したC.スミヨン騎手騎乗のオルフェーヴル(牡5、栗東・池江厩舎)は、中団後方からレースを進めるも、先に抜けだした勝ち馬とらえることができず、アンテロと差のない2着。

武豊騎手とのコンビで挑んだキズナ(牡3、栗東・佐々晶厩舎)は後方から早めのレースで外から押し上げたが、4着にとどまった。

勝ったのはT.ジャルネ騎手騎乗の3歳牝馬・トレヴ(牝3、仏・C.ヘッドマーレック厩舎)。ステップレースの一つでもあるヴェルメイユ賞を制すなど、ここまで4戦4勝だった。3着はアンテロ(牡3、仏・A.ファーブル厩舎)が入っている。

レースはジョシュアツリーがハナ。ペンライパビリオン、オコヴァンゴも続くが、ゆったりとした流れ。馬群はほぼ一団で進む中、オルフェーヴルは後方。トレヴはオルフェーヴルの外。キズナも最後方付近から。
後半で馬群が凝縮すると、オルフェーヴルは他馬に囲まれる形に。外からトレヴらが徐々に押し上げると、キズナもトレヴをみるように進出。オルフェーヴルはキズナの内で抜け出しが遅れたが、直線に向くと、早め進出のトレヴが一気のスパート。オルフェーヴルもアンテロと併せるように脚を伸ばすも、トレヴの勢いには敵わず、2着争いが精一杯。トレヴが力強く押し切った。

勝ったトレヴはフランスの3歳牝馬。父がサドラーズウェルズ系のMotivator、母父もAnabaaと、Northern Dancerの「4 x 4 x 5」のクロスを持つ血統。2走前のフランスオークスで従来の記録を2秒以上上回るレコードで圧勝し、前走は凱旋門賞の前哨戦の一つともいえるヴェルメイユ賞を圧勝。
直前で騎乗予定だったL.デットーリ騎手の骨折により、デビュー3戦目までに騎乗していたジャルネ騎手に乗り替わるアクシデントを物ともせず、日本勢の前に立ちはだかった。凱旋門賞はデインドリーム、ソレミアに続き、牝馬の3連覇となっている。

日本馬の凱旋門賞挑戦はこれまでに14頭が挑戦。今年は前哨戦を制した2頭を擁し、例年以上に注目を集めたが、世界制覇はまたしても夢に終わった。

【池江泰寿調教師のコメント】
「完敗ですね。この一年間、精一杯やってきましたし、力を出し切ったと思います。それでいて、負けたのは勝った馬が強かったということです。ポジションも思ったポジションをとれましたし、思ったより折り合いも概ねはついていましたね。ちょっと外からブロックされるようになって、スパートをするタイミングが遅れた、とは(スミヨン騎手が)言っていましたが、それでも、(態勢に大きな)影響はなかったでしょうからね。
彼は完璧に乗ってくれたし、勝った馬の強さを称えるしかないと思います。凱旋門賞は重い扉でしたね。日本人ではなかなか開けることができないのかなと……。去年は一瞬、扉を開くことができて、ゴール寸前に閉じたようなレースでしたが、今年は扉に手をかけることすらできないような。
ヨーロッパの層の厚さをまざまざとみせつけられた、という思いです。勝つまでは絶対、凱旋門賞には来たいと思います。夜遅くまでオルフェーヴルたちを応援してくれて、本当にありがとうございました。勝ちたかったですが、力不足でした。また、勝てるまで挑戦したいと思います。いつか勝てるよう、明日から頑張ります」

【オルフェーヴル・C.スミヨン騎手のコメント】
「直線の入り口で締められましたが、いい位置で運べました。気付いたら勝ち馬が大きく抜け出していました。斤量の差も大きかったでしょうね」

【キズナ・武豊騎手のコメント】
「世界は強いですね。作戦としてはトレヴをマークする形で、非常にいい形だったのですが、最後は離されてしまいました……。キズナで来年も挑戦したいです」

18 トレヴ 2.32.04
6 オルフェーヴル 5
17 アンテロ クビ
14 キズナ 2
13 ペンライパビリオン 2
3 アルカジーム 2
15 ルーラーオブザワールド 短アタマ
10 フリントシャー 3/4
7 ゴーイングサムウェア ハナ
5 ミアンドル 短クビ
16 サハワール クビ
11 リーディングライト ハナ
4 ジョシュアツリー 2
12 オコヴァンゴ 3/4
9 ピリカ 短クビ
1 ベリーナイスネーム 2
8 ハヤランダ 3
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