ステッキ抜いただけで後は流し気味でレコード勝ち、モーリスだ!!

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13年10月6日(日)4回京都2日目3R 2歳新馬(芝1400m)

モーリス
(牡2、栗東・吉田厩舎)
父:スクリーンヒーロー
母:メジロフランシス
母父:カーネギー


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ポーンとゲートを飛びだして出ていったインヴォーク。テンポいい逃げとなる。2番手のウォーターヴォイスを引き離していく直線だったが、追いかけてきたのはモーリス。残り1ハロンからステッキを入れて追うインヴォークを後目に、手綱を動かす事なくゴールを過ぎ去っていった。3馬身差の圧勝だったが、それでいて、掲示板にはレコードの表示が点滅する。高速馬場の京都の芝コース。馬なりでレコード達成であった…。


明るい陽射しの中でのゲート・オープン。12頭が並ぶゲートから真っ先に飛びだしていったのは、インヴォーク。50メートルも行かぬうちに、もう楽に内へと入っていくスピードだ。その時にはやや出が悪かったウォーターヴォイスが最内、そしてモーリス、さらにエイシンドルチェスズカコンクパール、一番外のブレイクアウトらが2番手グループを形成する。

1ハロンを過ぎて、ウォーターヴォイスが単独の2番手かと思われたが、もう一度スズカコンクパールと外のブレイクアウトが続く。インヴォークが一度は後続を待つのかと思える逃げだったが、再び3ハロンを通過する時には、後ろを離す様に行く。5番手のインに納まったのがモーリス。外にはエイシンドルチェがいる。
残り600を過ぎて、さらに4角が近づくあたりでブレイクアウトが前へと出てくる。その後ろでモーリスも差を詰めていく。エイシンドルチェがやや外へ膨れ加減でいる。馬群はカーヴを廻ってくる。

カーヴで仕掛けて上がってきていたのがモーリス。ブレイクアウトの外へと上がってくる。内では逃げたインヴォークがまだ追い出していないが、後ろとの差を広げにかかっている。モーリスがトップスピードに入った感じで伸びいく。
残り1ハロン、先頭のインヴォークが追い出していく。残り100メートル、今度は外のモーリスがインヴォーグを抜いて先頭に立っていく。

内でステッキを入れて追っているインヴォークを楽に交していくモーリス。最後は何もしないままゴールを迎えていた。最後の2ハロンが11.5~11.3。特にゴール前の1ハロンはほとんどモーリスがマークしたものと言ってもいいだろう。そこの11.3をも馬なりで進むモーリス。上がり3Fが33.8で最後は流し気味。それでいてレコードの走りである。

父にグラスワンダーを持つスクリーンヒーロー。M・デムーロJで5年前のJCを勝った馬でもある。これはちょっと楽しみな牡馬が出た感じである。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。