馬は若いが勝ってしまう、ダノンマッキンレーの素質だ! …平林2歳観戦記(

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13年10月12日(土)4回京都3日目4R 2歳新馬(芝1600m)

ダノンマッキンレー
(牡2、栗東・音無厩舎)
父:フジキセキ
母:ビューティーコンテスト
母父:Singspiel


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1000メートルが1.04.8と、超がつく程のスローペース。好位向づけしていたアルテとダノンマッキンレーが、先行馬の外へ出した直線で叩き合い。先に抜け出したメイショウビザンと3頭で、内と外2頭の際どい争いがゴールまで続いた。外へ逃げ気味ながらも、ダノンマッキンレーが僅かにクビ差出ての初陣を飾った…。


直線で一気に前へと進出してきたアルテとダノンマッキンレー。その前をメイショウビザンがいいタイミングで出ていった。しかしこの土曜の京都芝は、内目よりも外目の伸びがいい様子。馬場の真ん中を通るアルテとダノンマッキンレーの伸びがいい。しかし内のアルテが少し外へもたれたのか寄っていくと、ダノンマッキンレーはそれ以上に反応してさらに外へ行く。そんなPVでの映像だった。最後の2ハロンが10.8~11.0と切れ味が要求されるもの。外2頭での追い合いも良かったのかも知れない。

しかし、それにしても逃げたコスモグラフィティ。4コーナー手前まではうまく行っていた。処がカーヴに入るあたりで、急激に手応えが悪くなる。距離の壁なのであろうか。
押し出される様に先頭に立ったミサキジュエル。しかし、すぐにこの馬も伸びがなくなる。そこへ岩田Jの抜け出し、メイショウビザンの勝利かと思われたものだったが、後ろから外へと出してきたアルテとダノンマッキンリーに先着を許してしまったものだった。

パドック、返し馬と観てミサキジュエルが◎、ついでコスモグラフィティに○をつける。《さすがにお客様は目が肥えているな~》と1番人気の支持にただ感心しておた。そしてダノンマッキンレーに至っては、返し馬から若さをいっぱい出していた。《稽古も地味だしな~》と期待薄だろうと観ていた。それが私が戦前に描いた結果とまったくの真逆の結果だった。
ダノンマッキンリーは、坂路で53.4を一度出したが、後は54秒台での仕上げ。芝で距離も長いのでこれでいいのだろうが、おそらく馬券を買う時には対象から外していただろう。

日曜のレースの合間に音無師に出会ったので訊いてみた。『ウン、怖がりなんだ~、それと稽古もまだまだの段階。それでも勝つあたりが悪くないよね~』と、こちらが思っている様な事が聞けた。これからの馬なんでしょう…。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。