【フェアリーS】重賞Vのオメガハートロック「克服できたのは収穫」

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姉のオメガハートランドに続き重賞V 姉妹で重賞ウィナーに輝いたオメガハートロック

オープン馬が皆無という異例のメンバー構成となったフェアリーS。戦前のオッズも一桁台の馬が5頭と、大混戦模様を呈していたが、1番人気のオメガハートロックが激戦を制した。

「新馬の勝ち方や稽古の感触から、素質の高さには自信を持っていましたよ。この馬のリズムで運ぶように心がけました。スタートでは頭を上げ、一歩目が遅かったのですが、デビュー戦も同様でした。キャリアを積めば、良くなってくるでしょう。
2戦目でも落ち着きがあり、こんなスローペースを克服できたのは収穫です。道中はごちゃ付き、接触するシーンもあったのですが、馬群のなかでしっかり我慢してくれましたね。直線はよく伸びてくれました」とは騎乗した戸崎圭太騎手

ゴチャつきやすい中山マイル。スタートダッシュは今ひとつで、慎重になりがちな展開だったが、道中で徐々に進出すると、4角では大外をマクる強気の競馬。最後はゴール前で逃げたリラヴァティをとらえ、デビュー2連勝で重賞タイトルを手にした。

半姉のオメガハートランドは、2年前のこのレースで1番人気に推されながらも4着に敗退。姉の雪辱を晴らす形となったが、鞍上は「距離は延びても大丈夫でしょうし、将来が楽しみです」と、その素質を高く評価。
スローペースで勝ち時計は目立たないが、レースセンスと勝負根性はピカイチ。同世代の牝馬は実績馬がズラリと揃うが、オメガハートロックが牝馬3冠へ、新たに名乗りを挙げた。

2着 ニシノアカツキ(G・ブノワ騎手)
「このコースの1600mは外枠が不利だけど、内の馬を見ながらいい位置を進めた。勝負どころの手応えは十分にあり、差し切れるかと思ったよ。でも、直線に向くとき、勝ち馬に外へ振られてしまった。この着差だけに残念。重賞を勝てる力は持っている」

3着 リラヴァティ(蛯名騎手)
「競馬が上手。乗りやすいよ。いい感じだったが、押し出されてしまったからね。ペースが向いたとはいえ、初めての経験。戸惑いはあったと思う。いったん追い出しを待ち、最後までよく脚を伸ばしている」

4着 エクセレントビュー(内田博騎手)
「スタートをうまく決められなかった。外へ出すのに時間がかかったしね。結果的に直線でインを突いていれば、もっと差は詰まった」

5着 イントロダクション(北村宏騎手)
「ひと息入れ、返し馬までは落ち着いていたが、退避所で燃えてしまった。ゲートは我慢できたけど、スローペースに行きたがってしまったよ。力んだぶん、後ろで脚をためた馬に差し込まれてしまった」

6着 アンジュデュバン(武市康男調教師)
「外を回るかたちとなり、ロスは大きかったですね。素質を買っている馬ですし、もっと良くなる手応えもありますよ」

7着 シーロア(柴田善騎手)
「内枠を生かし、ロスなく立ち回れたけど、かかってしまったからね。最後はじりじりした脚に。折り合ったら、もっとやれる馬だよ」

9着 ケンタッキーミント(田中勝騎手)
「体は減っていたけど、この馬としては落ち着いていた。ただ、ペースが遅く、力んでしまった。脚がたまらなかったよ」

10着 グリサージュ(江田照騎手)
「馬込みを走らせたが、いい感じに運べた。それなのに、もうひとつ脚を使えなかったね。距離を延ばし、ゆったり走らせたほうがいいのかもしれない」

14着 ホットランナー(石橋脩騎手)
「3コーナーを過ぎても誰も動かず、展開に泣きました。スタートは速くなく、ポジション取りに課題が残りますね。でも、素質は高く、まだまだこれからの馬ですよ」

15着 マユキ(後藤騎手)
「冬毛が目立ち、体調が一息。まだ成長途上だよ」