[トレセンレポ]ハミを換えて京都牝馬Sに臨むショウリュウムーン

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京都金杯では後方待機策も、追い出されてから内にモタれてしまう癖をみせ、力を出せなかったショウリュウムーン(牝4、栗東・佐々木晶厩舎)が巻き返しを期して、今週末の京都牝馬Sに挑戦する。昨年の桜花賞など然り、もともと内にモタれる癖はあった馬だが、前走のモタれ方はこれまで以上に見えた。

「前回、モタれた原因は正直わかりません。いつも着けているDハミが合わなかったのかも知れないし、レースで後方から一気にスパートして、馬が苦しがったのかもしれないし。
ただ、こちらも馬のプロですから何もしないってわけにもいきません。そこで今回はジェーンビット(リーグルビットと呼ぶ人もいる)を着けてみます」と佐々木晶三調教師は語る。


:Dバミを装着している時のショウリュウムーン

珍しいハミ、ジェーンビットだが、最近栗東では着ける馬が増えてきている。

「ジェーンビットって名前は知らなかったけれど、昔からあるハミだよ。棒バミとかスライドビットの仲間と思えばいい。このハミにした理由は調教でまっすぐ走らせる事が狙いです。
まっすぐ走ると調教後の馬に掛る疲労が減るんです。特に追い切った後の腰の疲労が少ない。調教でも乗った浜中騎手も『これだとまっすぐ走りますね』と言っていたよ」と、効果を見込む。


↑ジェーンビットを装着したショウリュウムーン
↓ジェーンビット


先日の許波多特別を勝ったマイネルゴルト(牡4、栗東・中村厩舎)もこのハミを使っている。もっとも有名な所では07年BCクラシックや08年ドバイWCを勝ったカーリン(Curlin)もジェーンビットで走っていた。

「相変わらず具合は良いし、ハミを変えた事で結果が出てくれたら良いね。馬の口に入る部分(ハミ身)にゴムが巻いてあって口の中が切れないようになっている。その分あたりも柔らかくなると思うしイメージほど特殊なハミではないよ。とにかく調教の動きはイイから、なんとか変わって欲しいな」

もう一頭、日曜の春日特別(1000万下)(京都芝1800m)に出走するダノンスパシーバ(牡4、栗東・佐々木晶厩舎)は昇級戦だが、人気でも押さえた方が良さそうだ。
元々、高い能力が評価されていた馬でこれまで10戦中8戦で1番人気になっている。

「ちょっと気分屋な面もあって取りこぼしが多い馬だけれど、去年にくらべ精神面が成長してきた。この馬が落ち着いてきたら、もっと出世すると思っています」と佐々木師。
ショウリュウムーンは勿論のこと、30日の京都競馬は佐々木晶三厩舎の勢いに注目だ。