ゴールデンアタックなど《平林雅芳 次走注目3歳馬》

トピックス

★次走注目3歳馬

土曜阪神4R
3歳未勝利
ダ1400m

フィールザライト(2着)(牝3、栗東・田中章厩舎)
(ポイント)
関東から馬もジョッキーも加わりいつもの関西のレースの流れと違っている。ここも逃げたミスターブレインが前半3ハロンを34.6でその後の1000メートル通過も58.9と、速いペースで飛ばす。最後1ハロンが、何と14.2とかなりかかっているのが証明している。そんな流れだけに、本当は5着と終い来ていたケンタッキーロードを推奨するのが本筋なのかも知れない。だが、狙いは好発から少し順位を下げてジワッと前半を進み、4コーナーでちょっと早めの2番手へと押し上げてきたフィールザライト。その4コーナーでひと呼吸遅い仕掛けとなったサンレイワイルドに、最後にハナ差されての惜敗となったものだが、14番人気での仕事とは思えない内容だった。芝を使った前走からスタートでの先行力も出てきてレースがしやすくなってきているのも大きいようだ。次走あたりはもっと楽な競馬が出来そうだ。

土曜阪神6R
3歳未勝利
芝1400m

リーサムハーツ(1着)(牝3、栗東・田所秀厩舎)
(ポイント)
スタートダッシュが速いのではなく、二の脚が速いリーサムハーツ。そのまま先手を取って、1000メートル通過が57.4で1200メートル通過も1.09.0と、勝ち時計に近いペース。さすがに最後まで馬なりとは行かなく、ステッキを1,2発入れてのゴール。上がってきての武豊Jの一言も《この馬、速いわ~》であった。だから次走はもっと距離を短くして、4月30日京都1200芝戦とすぐに決まった。
この勝ち時計は、この日の古馬1000万下をも上回り、翌日の3歳500万下の勝ち時計の1.21.0に近いもの。昇級してどれだけスピードで対応できるものか楽しみにしたい。それにしても、前走この馬を破った藤沢和厩舎エポワスの、次なる戦いが興味シンシンである。

日曜阪神1R
3歳未勝利・牝
ダ1200m

ファーザーリープ(5着)(牝3、栗東・牧浦厩舎)
(ポイント)
この朝いちばんのレースを勝ったのは、デビュー以来2着連続3回のロンド。このレースも、やや速いペースで進む前半の流れ。直線入り口で先頭に出たラベンダーカラーを、内から接近して勝負に出たロンドが、再びラベンダーカラーの差し返しにヒヤッとしながらも勝利をものにしたレースであり、3着のメリーチャンにしろ、すぐにでも勝てる2,3着馬の印象を持ったもの。
4着ウルルに迫ったファザーリープ。マイル芝の新馬戦でどん尻負けの成績だったが、返し馬の雰囲気がとっても良かったもの。中団からジワジワと順位を上げてきて、最後までしっかりと伸びていた。今回のこの走りがフロックではないはず。次走も密かに狙ってみたい馬としておく。

日曜阪神7R
3歳500万下
ダ1800m

ゴールデンアタック(1着)(牡3、栗東・北出厩舎)
(ポイント)
《根性の乗り方、幸J》と見出しをつけてあげたいぐらいの内容だった。3コーナー過ぎの手応えがもの凄く良く見えたゴールデンアタック。中団の内めでいい感じで追走していた。その後も、その手応えのまま4コーナーと入ってきた。どこへ出してくるのだろうと見ていたら、外へ出す気はさらさらなく、馬群の中のまま直線へと入ってきた。そしてチラっと内を見て、ラチ沿いまで入り前の馬の間を抜いて前へと進む。さらに前に3頭の馬がしのぎを削っていたが、その3頭の外へと出して幸Jのステッキが唸るたびに前へと出て、ついに最後は一番前へと出たもの。最後は半馬身差の勝利であった。
幸Jと言えば、このゴールデンアタックでの降着に対して不服申し立てをして《あのスペースには突っ込んで行きたい》とのコメントを残したのは記憶に新しい。同じゴールデンアタックでほとんど同じ乗り方をしての勝利。《あっぱれ幸J》と言いたい。そして距離を今回は1800メートルに伸ばしてきた厩舎サイドの考えもお見事でした。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。