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テイエムハエンカゼ、古馬の様な雰囲気で伸びて勝利!
2011/8/2(火)
土曜小倉5R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.10.0
テイエムハエンカゼ(牡2、父テイエムオペラオー・栗東・鹿戸明厩舎)
南風(馬名の由来)が押した様に直線でいい伸びをしたテイエムハエンカゼ。道中も、内ラチ沿いの好位をそれこそ実にいい行きっぷりだったが、4コーナー入り口では難なく前の2頭の間を割って出てきて、後は真っ直ぐに伸びるだけ。そんな格好の良さが目立ったレースぶりであった。直線でフラつく若い馬ばかりの中で、まるで古馬の様な雰囲気で伸びて行った…。
倍の36頭の中を抽選で出てきた、18頭の九州生まれのサラブレット2歳っこ。
一番速いゲートだったのはキリシマジャパン。しかし真ん中からヤングエイトが出て行く。ヒノクニリョジョウがその外から出てきて、内ではテイエムハエンカゼがいいフットワークで続く。
1ハロンを過ぎて大体のポジションが決まった中で、2番手のヒノクニリョジョウとその後ろのテイエムハエンカゼの行きっぷりが、俄然スムーズでいい。追い上げてきているのがカシノチョッパー。先頭から最後方までは、かなり縦に長くなってきた。その半分ぐらいが前々で競馬。
その中でも先行馬は数頭だが、先頭のヤングエイトに4コーナー手前ではカシノチョッパーが並ぶぐらいの勢いで上がってきていた。その間ではやや苦しくなったかヒノクニリョジョウ。しかしさらにその内にいたのがテイエムハエンカゼで、これはかなり手応えがいい。その後ろにピンク帽が2頭。カシノエルフにキリシマジャパンが並んで追走だ。
カーヴを回って直線に入ってきたが、逃げるヤングエイトと2番手カシノチョッパーの間がそれこそパカっと開いた。そこにステッキで促されたテイエムハエンカゼが割って入ってきた。カシノチョッパーの外からはカシノエルフが追い上げてきた。
1ハロンを過ぎて完全に前に出たテイエムハエンカゼ。粘る2頭の横を伸びてくるカシノエルフと2頭の決着となった。
結局は、1馬身の差をもってテイエムハエンカゼがデビュー戦を制した。
3着には、グランデエンジェルが追い上げてきて、ヤングエイトとカシノチョッパーをかわして入った。
テイエムハエンカゼは、ケイコ時計は地味であり、目立ったタイムはそんなにない。だが実戦でのスタートから好位につけて行く脚といい道中の走る身のこなしといい、悪くないもの。内々と理想的な位置で脚を貯めて抜け出してくる時の反応もいい。時計は平凡だが内容的には悪くなく、次走の8月27日の《ひまわり賞》でもいい競馬をするものと思える。
土曜小倉6R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.09.4
シゲルシバグリ(牡2、父トワイニング・栗東・中村厩舎)
朝一番の①レースの勝ち時計が1.08.9と凄く速いものが出ていただけに、物足りなさを感じてしまう。だが今日がデビューの新馬戦であるから、勝ち時計はこんなものだろう。何よりも好発からの逃げ切りである。やはり新馬はこのスタイルが一番。前半3ハロンを34.8で逃げて、上がりの3ハロンを34.6とほとんど同じペースでまとめたもの。最後の1ハロンは11.8と、衰えないスピードでもあった。
火曜の朝に、負けたアンビータブルの安田師と勝ったシゲルシバグリの中村師と話をする機会があったので2頭とも感触なりを聞いてみたが、安田師は《最終のケイコの上がり時計は悪くなかったが、それまでがそんなに速くなかったので・・・》と案外な結果と思いきや、左程の感じではなかった様子。
逆にシゲルシバグリの中村師は《やり出してからこちらが思う以上に常に動いていてくれた。特に追っていい馬だと見ていたので、ハナを切って行くとは驚いたけれども・・・・ね》と内心自信があった様子でもあった。ここらが後日談として聞いて面白いところでもあり、楽しみのひとつでもある。
ではレースを振り返ってみよう。ゲートが開いたが、ポンと出て行く感じの馬がいない中を、外からシゲルバナナが一番前にいた。中からメイショウルーメンも出てくるが、先手を主張の気配でもない。内から出ていったシゲルシバグリが、左右を確認する様な格好で先手を取って行く。無理する事なく先手をとっていったシゲルシバグリ。2番手もそのままシゲルバナナがキープして、流れは速くない。
3ハロンを過ぎてもペースはそう上がった感じでもなく先頭、2番手の態勢は変わらずで通過。34.8とマズマズのペースだ。3番手にアンビータブル、追走するのが内にカシノアラシで、その後にテイエムキュウベエが続いている。むしろ4コーナーのカーヴにかかる時には、先頭のシゲルシバグリが楽に先頭で、シゲルバナナとは差が開いていく。シゲルバナナが外を2番手に上がり気味である。
内ラチ沿いをカシノアラシがピッタリと回っている。そこから少し後ろの外めで白い馬体のタイセイシュバリエが、いい脚色で上がって来ているのが見える。
直線に入って追い出したシゲルシバグリ。外ではアンビータブルが追い上げているが、差が詰まらない。シゲルシバグリは、逆に勢いを増した感じでゴールへと向かう。
2着争いは内のカシノアラシ、その外にはアンビータブルがかわしにかかる。さらにその外からタイセイシュバリエが追い上げて行く。そして敢然にかわして2番手に上がる。シゲルシバグリは大飛びなのか、前脚をエラくあげて走る走法である。ただ中村師がおっしゃるとおりに追って良さの出る馬の様子で、上がり3ハロンも11.4~11.4~11.8とスピード面で衰えている感じでない。
中村師が思っている以上に、初戦から結果を出したこの馬。セリ市で決して高い値段でなく取引された馬だが、なかなか将来性もタップリと感じる初戦の内容でもあった。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.10.0
テイエムハエンカゼ(牡2、父テイエムオペラオー・栗東・鹿戸明厩舎)
南風(馬名の由来)が押した様に直線でいい伸びをしたテイエムハエンカゼ。道中も、内ラチ沿いの好位をそれこそ実にいい行きっぷりだったが、4コーナー入り口では難なく前の2頭の間を割って出てきて、後は真っ直ぐに伸びるだけ。そんな格好の良さが目立ったレースぶりであった。直線でフラつく若い馬ばかりの中で、まるで古馬の様な雰囲気で伸びて行った…。
倍の36頭の中を抽選で出てきた、18頭の九州生まれのサラブレット2歳っこ。
一番速いゲートだったのはキリシマジャパン。しかし真ん中からヤングエイトが出て行く。ヒノクニリョジョウがその外から出てきて、内ではテイエムハエンカゼがいいフットワークで続く。
1ハロンを過ぎて大体のポジションが決まった中で、2番手のヒノクニリョジョウとその後ろのテイエムハエンカゼの行きっぷりが、俄然スムーズでいい。追い上げてきているのがカシノチョッパー。先頭から最後方までは、かなり縦に長くなってきた。その半分ぐらいが前々で競馬。
その中でも先行馬は数頭だが、先頭のヤングエイトに4コーナー手前ではカシノチョッパーが並ぶぐらいの勢いで上がってきていた。その間ではやや苦しくなったかヒノクニリョジョウ。しかしさらにその内にいたのがテイエムハエンカゼで、これはかなり手応えがいい。その後ろにピンク帽が2頭。カシノエルフにキリシマジャパンが並んで追走だ。
カーヴを回って直線に入ってきたが、逃げるヤングエイトと2番手カシノチョッパーの間がそれこそパカっと開いた。そこにステッキで促されたテイエムハエンカゼが割って入ってきた。カシノチョッパーの外からはカシノエルフが追い上げてきた。
1ハロンを過ぎて完全に前に出たテイエムハエンカゼ。粘る2頭の横を伸びてくるカシノエルフと2頭の決着となった。
結局は、1馬身の差をもってテイエムハエンカゼがデビュー戦を制した。
3着には、グランデエンジェルが追い上げてきて、ヤングエイトとカシノチョッパーをかわして入った。
テイエムハエンカゼは、ケイコ時計は地味であり、目立ったタイムはそんなにない。だが実戦でのスタートから好位につけて行く脚といい道中の走る身のこなしといい、悪くないもの。内々と理想的な位置で脚を貯めて抜け出してくる時の反応もいい。時計は平凡だが内容的には悪くなく、次走の8月27日の《ひまわり賞》でもいい競馬をするものと思える。
土曜小倉6R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.09.4
シゲルシバグリ(牡2、父トワイニング・栗東・中村厩舎)
朝一番の①レースの勝ち時計が1.08.9と凄く速いものが出ていただけに、物足りなさを感じてしまう。だが今日がデビューの新馬戦であるから、勝ち時計はこんなものだろう。何よりも好発からの逃げ切りである。やはり新馬はこのスタイルが一番。前半3ハロンを34.8で逃げて、上がりの3ハロンを34.6とほとんど同じペースでまとめたもの。最後の1ハロンは11.8と、衰えないスピードでもあった。
火曜の朝に、負けたアンビータブルの安田師と勝ったシゲルシバグリの中村師と話をする機会があったので2頭とも感触なりを聞いてみたが、安田師は《最終のケイコの上がり時計は悪くなかったが、それまでがそんなに速くなかったので・・・》と案外な結果と思いきや、左程の感じではなかった様子。
逆にシゲルシバグリの中村師は《やり出してからこちらが思う以上に常に動いていてくれた。特に追っていい馬だと見ていたので、ハナを切って行くとは驚いたけれども・・・・ね》と内心自信があった様子でもあった。ここらが後日談として聞いて面白いところでもあり、楽しみのひとつでもある。
ではレースを振り返ってみよう。ゲートが開いたが、ポンと出て行く感じの馬がいない中を、外からシゲルバナナが一番前にいた。中からメイショウルーメンも出てくるが、先手を主張の気配でもない。内から出ていったシゲルシバグリが、左右を確認する様な格好で先手を取って行く。無理する事なく先手をとっていったシゲルシバグリ。2番手もそのままシゲルバナナがキープして、流れは速くない。
3ハロンを過ぎてもペースはそう上がった感じでもなく先頭、2番手の態勢は変わらずで通過。34.8とマズマズのペースだ。3番手にアンビータブル、追走するのが内にカシノアラシで、その後にテイエムキュウベエが続いている。むしろ4コーナーのカーヴにかかる時には、先頭のシゲルシバグリが楽に先頭で、シゲルバナナとは差が開いていく。シゲルバナナが外を2番手に上がり気味である。
内ラチ沿いをカシノアラシがピッタリと回っている。そこから少し後ろの外めで白い馬体のタイセイシュバリエが、いい脚色で上がって来ているのが見える。
直線に入って追い出したシゲルシバグリ。外ではアンビータブルが追い上げているが、差が詰まらない。シゲルシバグリは、逆に勢いを増した感じでゴールへと向かう。
2着争いは内のカシノアラシ、その外にはアンビータブルがかわしにかかる。さらにその外からタイセイシュバリエが追い上げて行く。そして敢然にかわして2番手に上がる。シゲルシバグリは大飛びなのか、前脚をエラくあげて走る走法である。ただ中村師がおっしゃるとおりに追って良さの出る馬の様子で、上がり3ハロンも11.4~11.4~11.8とスピード面で衰えている感じでない。
中村師が思っている以上に、初戦から結果を出したこの馬。セリ市で決して高い値段でなく取引された馬だが、なかなか将来性もタップリと感じる初戦の内容でもあった。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
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