関係者の素顔に迫るインタビューを競馬ラボがオリジナルで独占掲載中!

木村健騎手

木村健騎手

木村騎手の素顔に迫る

太:こんにちは~。

木:僕らが阪神とか行くと、すぐに太さんは僕らを見つけますよね(笑)。

-:先程、話題に出てきた奥様とはどんな馴れ初めだったんでしょうか?

木:園田競馬の中で働いていて僕のファンだったんです。2階で働いていたので、普通会うことはなかったんですけれど、僕は誰にでも挨拶するんです。馬に乗っている時にたまたま会って「こんにちは~!」って挨拶をしたら、それでファンになったらしくて。
一回、事業部に行って、いつものように「こんにちは~!」って挨拶をしていたら、お茶くみをしていて、机には僕のサインも飾ってあったんです。その時は「なんで会いに出てこんのやろ~」と思っていたら、恥ずかしかったらしく、それで嫁さん達と僕ら騎手で食事をする機会に僕の隣に座って、意気投合したんです。そこから4年付き合って、昨年結婚しました。


-:ご結婚されて、変わったことはありますか?

木:う~ん。特にないですね。でも、子供が産まれてから、変わったことはありましたけれど。

太:子供が生まれた?さっきすれ違った子かなあ。

木:結婚するまでは太さんとも、よく十三に飲みに行きましたね~。

-:木村さんのお父さんは騎手だったと聞きました。

木:そうですね。僕は一緒に乗ったことはないんですけれど、太さんは一緒に乗ったみたいですね。

太:(騎乗フォームから)“ポンプ押しの木村”って言われていた(笑)。

木:え~、ホンマですか?

-:お父さんが騎手だったという事は、自然と騎手を目指されたんですね。

木:そうですね。でも、本格的に馬に乗りだしたのは学校に行ってからですよ。運動くらいなら「乗れや~」って乗せてもらっていたけれど。



-:騎手になられてから、地方のジョッキーの方々はご自身で勝負服のデザインを決めることになると思いますが、木村騎手はどんな理由でデザインされたんですか?

木:まず、僕は目立ちたがり屋なので、目立つように!父親は青に星散らしだったけれど、みんなに覚えてもらうために蛍光オレンジを選んだんです。でも、今じゃ落ちても目立つわ、もう替えなあかんね。そろそろ、落ち着いた色でいいかなと…。それでは俺らしくなくなってしまうけれど(笑)。

-:今、地方競馬を代表するトップジョッキーとして、これだけレースに乗られていますが、毎日どんなスケジュールなんですか?

木:レースがある時は21時くらいに寝ますね。そこから、朝の攻め馬で3時に起きて、8~9頭を7時くらいまで乗って、サウナに入ったりして、それでレース。レースがない休みの日はパチンコに行っていたりしたけれど、子供が出来てからは子供と遊んでいます(笑)。まだまだ元気いっぱいですよ。でも、そういうところから腰に来てしまったんでしょうね。

-:騎手デビューされてから特に影響を受けた騎手はいますか?

木:子供の頃は親父に憧れて騎手になろうと思ったし、入ったら園田は太さんと岩田(康誠騎手)さんも凄かったですからね。自然と参考にしました。

-:今、リーディングとなられて、騎手としてのモットーなどはありますか?

木:僕は他の人のようなことはできないですからね。「(馬の上でフォームが)暴れてる」だとか言われてきて、それを直せないで来た人間だから……。(小牧騎手に向かって)ねえ?

太:ダメやね~(笑)。

-:小牧さんから見て、木村さんはどんな騎手なんですか?

太:ちゃらんぽらんな騎手だよ(笑)。親父さんは苦労人で真面目やったな。

木:僕も真面目じゃないですか~!

太:春木競馬から、紀三井寺競馬。そこから園田に来たんだよね。厩務員になってからは、いつも仕事は(深夜)一時くらいからやっていたよ。夕方には上がって。

-:まだまだお話しを伺いたいところですが、そろそろ時間も長くなって来ましたので、木村さんから見た園田の魅力を教えてください。

木:やっぱり迫力でしょうね。コースが近いこと。僕がまだ騎手じゃない頃、ファンのエリアからレースを観た時、その迫力に圧倒されました。中央だと、どうしてもコースは遠いから、余計に感じましたよ。でも、今はなかなかお客がね……。競馬場の人達も、みんな頑張ってくれているんですけれど、なかなか人が入らないですね。今は騎乗手当もかなり減りましたし、キツイですわ……。



-:来年から園田でもナイターも始まると聞きました。

木:開催の一日だけですね。今、ファンの年齢層も高くなってきているし、いいキッカケになるといいのですが……。ナイターを始めることで、雰囲気を変わってくれることを祈るしかないですよ。

-:最後にファンへ向かって、メッセージをお願いします!

木:園田は凄く迫力がある競馬場なので、どんどん足を運んでください…。

太:「僕の追い方をみてください!木村追いを」って(笑)?

木:ポンプ追い?親父に言ったら「そんなん違うわ~」って言いそうだわ。

-:ちなみにリーディングは狙っていますか?

木:常に狙っています。といっても、結果は後からついてくるものですが……。

太:園田のリーディングだけじゃなくて、日本の木村にならんとなあ~。

-:本日はレース後のお疲れのところ、ありがとうございました!

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【木村 健】Takeshi Kimura

1975年 和歌山県出身。
地方初騎乗・初勝利
93年10月20日 園田競馬2R カイズカスター
通算成績は2296勝 (11/10/11現在)


■主な重賞勝利
・2011年 黒潮盃 / ・2011年 兵庫ダービー(共にオオエライジン号)
・2010年 チューリップ賞(ショウリュウムーン号)


地方競馬の兵庫県競馬組合・園田競馬場西川精治厩舎所属の騎手。父・隆は元騎手。 06年に兵庫県リーディングを初めて獲得すると、08~09年も同リーディングを獲得。また、08~09年は全国リーディングでも2位と第一戦で活躍を続けている。 中央への参戦は多くはないものの、昨年はショウリュウムーンに騎乗して、チューリップ賞を制し、JRA重賞初勝利を挙げた。 ダイナミックな騎乗フォームは唯一無二のもの。今や園田の枠を超えて、全国屈指の名手といえる。