スティールパス「また大きいレースを使いに川崎に」

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重賞初挑戦ながら、見事、牝馬ダート界において、トップクラスの実績を誇る2強を降しての重賞初勝利となったスティールパス。 中央でのこれまでは千四が主体、それも追い込んでのものが多かっただけに、決してマイルの距離、小回りの川崎コースは歓迎ではなかっただろう。 だが、オープン昇級初戦の前走でも牡馬に混じりながら1番人気に支持された実力はダテではなかった。

「中間、かなり乗り込まれてしっかり追い切りもこなせたと聞いていたので、プラス22キロでも勝てたのは、それだけ状態が良かったんだと思います。先生からは、小回りの川崎コースなので、ある程度前につけてという指示でした。
ちょうど前に人気馬を見ながらレースができたし、4コーナーで外に出したいと考えていたので、思い通りの競馬ができました。直線では、相手も手応え良さそうだったので、なんとか交わしてくれという気持ちでしたね。
1600mを勝てたのはいい経験になると思いますし、終いの脚が本当に切れる馬ですね」とはテン乗りながら、最高の形で結果を残した蛯名騎手。

また、管理する松田国英調教師も「これまで川崎に何頭も連れてきて、なかなか勝てませんでしたが、諦めずにスティールパスを連れてきて良かったです。馬場が小さい川崎コースなので、ある程度前で思い切り競馬をしてもらいたいと、蛯名騎手にはお願いしていました。
折り合いも考えなければならないので、ちょうどいい位置で我慢ができたと思います。直線は“まだまだ奥がありそうだ、また大きいレースを使いに川崎に来たい”と期待を抱かせてくれる走りでしたね。 プラス22キロというのは、まだまだ競馬を使えるという一つの数字。“夏場の牝馬”と言いますし、状態を見極めてこの先を考えたいと思います」と今秋に行われるJBCレディスクラシックと同じ舞台での快勝に手応えを口にした。

昨年、フラワーCを制し、桜花賞でも3着になるも、故障により惜しまれつつも引退の運びとなった半妹のトレンドハンターに遅ればせながらの活躍となったスティールパスだが、今後の牝馬ダート戦線へ新星誕生を予感させるパフォーマンスをみせた。


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