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【天皇賞(秋)】エイシンヒカリ坂口則師「動きに関してはもう文句ない」
2016/10/26(水)
26日、天皇賞(秋)(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。
前走、英・プリンスオブウェールズS6着のエイシンヒカリ(牡5、栗東・坂口則厩舎)は、武豊騎手を背にCWコースで単走追い。前半ゆったりとした入りから軽快な脚捌きで徐々にペースアップ。終い鞍上のゴーサインに鋭く反応し6F79.7-63.6-49.7-36.7-12.6秒を計時。昨年9着のリベンジ、そして国内ラストランに向け、申し分ない状態に仕上がった。
追い切り後の共同会見でも坂口正則調教師はあらゆる面で「凄く良かった」と連発。秋は早めに栗東へ入り、ここへ向けてじっくりと時間をかけて調整。「今がピーク」という言葉通り、最高の仕上げを施した。逃げ馬には決して有利といえない舞台だが、一時は世界ランキング1位に上り詰めたこの馬ならば、ジンクスを打ち破ってくれるかもしれない。
追い切り後、管理する坂口正則調教師の一問一答は以下の通り。
●速い時計は充実の証明
-:香港、フランスとG1を2勝しましたが、振り返っていかがですか?
坂口正則調教師:香港とフランスは順調にいったのですが、イギリスで馬場に泣かされまして成績が良くなかったですね。その後は順調に来ていますし、状態はいいと思います。
-:3戦中、2戦G1で勝つという素晴らしい結果を残してくれましたね。
坂:そうですね。向こうが馬に合うのでしょう。
-:負かした相手も非常に強くて。
坂:強かったですね。
-:一時は世界ランキングで1位にもなりましたが、春の調子は振り返ってどうだったのでしょうか?
坂:5歳になって馬も良くなってきていますし、今がピークくらいに良くなってきています。
-:特にどんなところが良くなってきたのですか?
坂:馬体もちょっと大きくなっていますし、体重ももちろん増えているのですが、筋肉が付いてきているのでしょうね。
-:そんないい調子の中、6月には年内引退という表明もされました。これは本当なのでしょうか?
坂:これはオーナーが言っているのですが、私はハッキリとしたことは聞いてないです(苦笑)。
-:年内のプランはどうなっているのですか?
坂:今週の天皇賞と香港の香港カップで終わりということです。
-:この秋は天皇賞からスタートということとなりましたが、ここまでの調整過程を教えていただけますか?
坂:イギリスから牧場に帰りまして、2カ月くらい前に入厩したのですが、すこぶる順調で状態はいいと思います。
-:プール調教から入られました。
坂:負担をかけてプール調教とコースでやったのですが、馬は凄く良くなっています。
-:10月6日に坂路でも51秒7という時計を出していらっしゃいますが。
坂:やれば出る馬ですし、先週でもコースでちょっと速過ぎた時計が出たのですがね。
-:先週の速かった時計という部分を踏まえて、今週の調教はどんな狙いがあったのでしょうか?
坂:いくらか武豊ジョッキーにはテンをセーブしてほしい、とは伝えました。終いをちょっと伸ばす程度だったのですが、動きは凄く良かったですね。
-:正面のスタンド前からゆっくりと入っていって、軽く流してきたように見えたのですが。
坂:折り合いの付きにくい馬なのですが、今日は折り合いも付いていましたし、いい調教が出来たと思いますよ。
-:最後まで軽やかに感じましたが、何分くらいと見ればよろしいでしょうか?
坂:時計は上がり36秒8ですか? (終いは)12秒2で、ビシッとはやっていませんのでね。まだ余裕もありましたし、動きは凄くいいと思います。
-:調教を終えてのジャッジはいかがですか?
坂:もう最高じゃないですか。馬のデキは。
●国内ラストランで国内G1初勝利を
-:去年は毎日王冠を勝って、天皇賞9着という流れでしたが、今年は天皇賞からスタートということですが、このあたりは?
坂:詰めて使うとあまり成績が良くないですからね。開けた方がこの馬は成績がいいですよね。
-:そういう部分を考えて天皇賞からスタートと。
坂:それしか間に合いませんでした。調整の上で。
-:休み明けですが、そのあたりの競馬勘、レース勘というのはどうでしょうか?
坂:この馬は全然問題ないです。かえって開いた方が走りますね。
-:非常に楽しみですね。
坂:そうですね。メンバーも強いですが。
-:去年経験していますが、改めて東京の2000、左回りというのはエイシンヒカリにとってどうですか?
坂:コースは問題ないのですが、東京の2000となると、なかなか逃げ切りというのは厳しいですよね。マイペースでどれだけうまいこと逃げられるかというレースではないですか。
-:やはり前に行ってというところですか?
坂:それしかないのですよ。逃げてこその馬ですから、逃げるしかないです。
-:この1年間、本当にいろいろなことがありましたが、エイシンヒカリが進化した部分というのは改めてありますか?
坂:先ほどもいいましたが、5歳になって馬が成長して、凄く良くなっています。動きに関してはもう文句ないと思います。
-:先ほど今後のプランもうかがいましたが、天皇賞(秋)、そして香港へとなりますと、国内ラストランという形になります。
坂:日本でG1勝ちがありませんのでね。天皇賞は厳しいとは思いますが、何とかG1が欲しいところですよね。
-:独特の競馬スタイルもあって、本当に人気の高い馬です。最後にファンの皆さんにメッセージ、そして意気込みをお願いします。
坂:はい。もうマイペースで逃げるしかありませんのでね。何とか東京の長いコースを逃げ切ってほしいですよね(笑)。
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