一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
流れを変えたい中山開幕週
2015/2/27(金)
流れを変えたい開幕週の土曜は中山で8鞍に騎乗します。3Rのマイネルヴォーダンは、気を使うところがあるので今回チークピーシズを着用します。道中揉まれずにスンナリした競馬のほうが合いそうなので、その辺りを考慮して乗るつもり。10Rのカハラビスティーはもうちょっとのところなので、ハンデ53キロでひと押しがありませんか。能力が通用することは分かっているので、勝負所まで溜めて最後勝ちきれるような脚を使わせて上げたいです。12Rのウインネオルーラーは、気性的にも乗り方が難しい馬。ただ、凄く調教の動きは良くて能力は高いので、押したり出したりをあまりせず、スンナリとした気分を害さないような競馬で上位を狙います。畠山重則先生、最後のレースでもあるので、感謝の気持ちを込めて乗りたいですね。いつもニコニコされていて、自分でした競馬が例え上手くいかなくても、逆に励まされてしまうような感じ。とても温厚で、ジョッキーを尊重してくださる方でした。
日曜も中山で10鞍に騎乗します。4Rのコスモバーダンはダートが合っていますし、しぶとさを行かせる展開になれば昇級でも差はないと思います。ただ、脚抜きが良くなるとどうかなという点はあるので、天候が気になりますね。5Rのウインマハロは今週の追い切りに乗せていただきました。少し気難しいところがあるので、レースまで落ち着かせて持っていけるかどうかがポイントになりそう。前走を見ても力は十分足りるので、3着がフロックではないところを見せたいです。6Rのマイネルフレッチャの前走は、休み明けの分か道中モタれて走っていました。それでも、最後はしっかり伸びてくれたので、使われた上積みと中山替わりで勝ち負けまでいけたらなと思います。9Rのマイネルシュライも中山のほうが合う馬。前走も直線開けばもう少し差がなかったという印象がありますし、使い込むと気持ちが萎えてきてしまう馬なので、フレッシュな状態の内に力を出してあげたいです。10Rのテイクエイムは昇級緒戦で展開次第になるとは思いますが、それがかみ合った時には通用するだけの決め手を持っています。コースも同じなので、脚を溜めて勝った前走のイメージで乗ってきます。
小倉からとんぼ帰りした翌日の月曜夜、リフレッシュを兼ねて東京ディズニーランドに行ってきました。その目的はディズニー映画のシーンがプロジェクションマッピング技術によって投影される、ワンスアポンアタイムを見るため。思った以上に素晴らしくて本当に感動してしまいました。ただ、天気もあまりよくない中で物凄い混雑…。春休みのシーズンに入ると、そのあたりの覚悟がいるとは思いますが、声を大にしてお勧めします!
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。