一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
とにかく初騎乗が多い週末
2015/4/30(木)
コスモカンプ(3人気②着)は相手が悪かったという印象。休養前は仕掛けてからの反応がイマイチだったのですが、今回は4角からしっかりと脚を使ってくれました。本当にもう少しのところまできています。マイネオーラム(6人気③着)も力をつけていますし、我がままな部分が改善してきたことが大きいですね。4歳馬で降級目前ですが、準オープンにも目処が立っています。
この土曜は東京で11鞍に騎乗します。青葉賞のマイネルサクセサーはかなり乗り込んでいて、体が絞れて軽くなってきました。僕も調教に乗せてもらっていて、気持ちが入ってきているのを感じます。今回はスタートを決めて流れに乗せることが第一。スタミナがある馬なので、その強味を生かすような競馬がしたいです。8Rのマイネプレセアは最近ちょっとムキになるので、1400の流れは合うはずです。東京コースも走るので、人気ほどの力差はないと思います。12Rのウインプロスパーは、競馬内容がいい頃に戻ってきているイメージを受けます。気持ちと体がかみ合えば、このクラスでやれる馬ですよ。この日は8頭が初めて乗る馬なので、参考になるようなコメントがあまり残せずスミマセン……。
日曜も東京で11鞍に騎乗します。スイートピーSのホワイトウインドは状態の変動が少ない馬。上がり勝負になると厳しいので、長くいい脚を持続させて、自分たちが有利になる展開を演出したいです。3Rのジェンツィアーナは、前走のスタートでトモを滑らせてしまったのですが、それが奏功して新たな持ち味を知ることができました。かと言って無理に下げるつもりはないものの、脚をタメて瞬発力を生かす競馬が合いそうです。4Rのマイネルフレッチャは、ここ2戦は相手が悪すぎました。東京コースも経験していますし、上手く立ち回ってここで勝たせてあげたいです。8Rのマイネルコランダムは相手なりに走れそうな馬。久々の騎乗になりますが、あまり先入観を持たずに頑張ります。9Rのシンデレラボーイは先週の堀厩舎に続き、初めて矢作厩舎からの依頼。クラス2戦目のハンデ戦で、東京1400も合いそうなイメージ。自ずと力が入る一戦です。
今回の休日は浜松町で劇団四季のクレイジー・フォー・ユーを見てきました。難しくなく素直に受け入れられるというか、気持ちがとても明るくなる舞台でした。5月6日(木)公演分までチケットを発売しているようなので、ゴールデンウィークで時間がある方には是非オススメしたいです。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。