一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
オールカマーはマイネルミラノに騎乗
2015/9/24(木)
この土曜は中山で5鞍に騎乗します。2Rのマイネルファンは、中山替わりは良いほうに向きそう。ここ2戦は相手も強かったので、そろそろ決めたいなと力が入ります。4Rのフォアニームは1800mが微妙に気になるものの、2走前のダートの走りは悪くなかった。当時の走りを教訓に、距離適性をカバーできるように乗れれば差はないと見ています。6Rのマイネルボルソーは、前走内容がとても良くてこの馬なりに力をつけています。乾いた馬場で走ることができれば、引き続きチャンスがあるでしょう。紫苑Sで④着だった7Rのウインマハロは、もろに外枠が堪えました。今回は自己条件とはいえ、器用さを利してロスなく脚を溜めて運びたいタイプ。書いているのは枠順確定前ですが、内枠を熱望したいですね。
日曜も中山で8鞍に騎乗します。オールカマーのマイネルミラノは前走②着後も変わらず順調で、今回も相手の出方を見ながら臨機応変に立ち回りたい。自分のリズムを崩さずに走らせられれば、このメンバーでも互角に戦える力は持っています。中距離ならコースは問わない馬で、中山2200mという舞台も問題ないはず。とにかく新潟記念で悔しい思いをしたので、雪辱を晴らす舞台という意気込みです。
3Rのダッシングブルーは、何とか乾いた馬場で走らせてあげたい。この中間は持ち直している感があるので、前々でしぶとさを生かす競馬をして最後のチャンスをモノにしたいです。5R(新馬)のプールアンレーヴは、先週の追い切りに乗せていただきました。体が緩くてまだまだ成長の余地を残していますが、凄くいい素質を持っています。初戦から見せ場があるようであれば、先々が楽しみになりますね。6Rのクートネイの前走は、内で砂を被っても問題なく内容あるレースで勝つことができました。昇級緒戦ですが、いきなり目途が立つ走りを見せてくれませんか。9Rのパラノーマルは紅一点の格上挑戦。これからどんどん良くなっていくだろうというタイプなので、牡馬の強敵相手にどこまで食い下がれるか。現段階での力を試す意味でも楽しみにしています。
先週は変則最終日の月曜に、中学時代の同級生が3人で応援に駆けつけてくれました。競馬後にご飯を食べに行く約束をしていて、その前の最終レースで勝つことができて最高の気分。10何年か振りの再会でしたが、速攻で当時に戻れたような気がして、凄くいい時間を過ごすことができました。改めて、色んな方々が応援してくださっていることに感謝し、より多くの勝利で喜びを分かち合っていきたいと身が引き締まる思いです。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。