一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
東京新聞杯はマイネルアウラートに騎乗
2016/2/4(木)
この土曜は東京で9鞍に騎乗します。3Rのマイネルシュタットは前走のダートの走りが良かった。長く脚を使う馬なので、エンジンのかかりが遅い部分を東京コースの直線で補えるように心掛けます。5Rのコスモジャーベはもうひとふん張りが鍵になる馬。東京コースでは2度の③着があるので、相手ひとつ、展開ひとつで圏内のチャンスもありそうです。6Rのシェアードの前走は、ゲートの中で力んで好スタートを切れなかったのが痛かった。それでも最後はいい脚で追い込んでくれましたし、これまでと違う競馬ができたことに収穫もありました。ゲート内で落ち着かせて、上手く流れに乗っていくことができれば、改めていい結果がでるはず。7Rのコスモプロテアは、どうしても展開に左右される面があるものの、2400mに距離が延びるのは歓迎。東京の直線で、この馬らしい長くいい脚を引き出してあげたいです。10Rのマイネオーラムは1800mの牝馬限定戦はベスト条件。前走は掛かり気味のところがあったので、折り合いに気をつけて乗れれば昇級緒戦でも相手なりに頑張ってくれるでしょう。
日曜も東京で6鞍に騎乗します。東京新聞杯のマイネルアウラートは充実していて状態が凄く良さそう。前走は久々の重賞で強いメンバーにかなり外を回されても差がないところまで来ています。ここのところは1400mで結果が出ていますが、元々はマイルのほうが乗りやすいと思っていたくらい。立ち回りひとつで上位争いできそうなイメージは持っています。1Rのミラクルバイオは、砂を被らないポジションを心掛けて少し外目を回されましたが、ダートに替わった前走の走りが良かった。能力があることも分かりましたので、ダート2走目の前進に期待しています。5R(新馬)のゴーストノートは追い切りに乗せていただいて、背中の良さを感じました。ただ、大きい馬なので、使った後にガラッと変わってくれそうなイメージです。12Rのコスモボアソルテは自分のリズムで走らせられればしぶとい馬。コース相性は悪くありませんし、クラスが上がっても頑張れると思います。
嬉しいことに週末を終えてからも競馬続きで、来週は水曜に大井競馬場、木曜は佐賀競馬場に参戦。金盃は地方に移籍したコスモナイスガイに騎乗します。元からそのような面はあったのですが、前走を見ても外にモタれるのが気になるところ。とはいえ、力があることは承知で思い入れも縁もある馬。弱点をカバーする乗り方を考えて頑張りたいですね。佐賀記念のマイネルバイカは川崎記念の強力メンバーに④着と頑張った馬。ここに入れば勝ち負けの能力があるので、中1週の状態面につきると思います。使っていただける以上は好調を維持できているはずですし、重賞2勝目に向けて力が入ります。次回の更新でいい報告ができるよう努力しますので、平日&祝日も応援よろしくお願いします。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。