一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
今回が200回目の更新です
2016/7/14(木)
この土曜は福島で9鞍に騎乗します。2Rのエバーパッションは長くいい脚を使えるのですが、前半どうしてもついていけない馬。小回りコースで忙しくなりそうな分、少しでも展開が向いてくれませんか。6R(2歳新馬)のスッチェッソは予定よりもデビューは遅れましたが、その分だけ乗り込めて仕上がりは良さそう。スピードがあって気性的にも1200mは合っていると思います。今は強い調教もこなしており、初戦から頑張ってくれるでしょう。7Rのコスモオリオンの前走は、展開も向いてしぶとさを活かすことができました。今回は1800mになるので、行く馬がいるのであればハナには拘らないつもり。感触は得ているので、先団につけて持ち味を出してあげたいです。
9Rのグレンデールは、中1週でも状態は良いと聞いています。前走も勝ったかなと思ったほどで、福島コースはとにかく得意。改めて勝利を意識したい一戦です。10Rのマイネルサージュは今回も折り合いだけ。福島コースは忙しいかもしれませんが、少頭数で競馬はしやすくなりそう。トップハンデも当然の馬なので、このクラスなら力の違いを見せたいです。11Rのタガノビリーヴィンはお世話になっている河内厩舎の馬。何走か前に福島で上手な競馬をしていたイメージがあるので、ロスのない立ち回りで持ち味を活かせるように頑張ります。12Rのホワイトウインドは休み明けの前走でもしっかり走れていました。東京よりも福島コース向きだと思いますし、ひとつ上のクラスにいた地力を示したいところです。
日曜も福島で9鞍に騎乗します。2Rのベルフラワーはもう少しのところまできています。流れに乗っていけない面があるので、小回りなりの工夫をして脚の使い所に気をつけたい。5R(2歳新馬)のサルヴェレジーナはここ2週の追い切りに乗せていただいて、まずまずの仕上がり。まだ少しひ弱い面があるので、使いつつ体力がつけば良くなっていきそう。次に繋がる競馬をしてあげたいですね。6Rのマイネルシュタットは前半進んでいく馬ではないので、少しでも展開が向いてほしい。平坦コースで違った面が出てくれませんか。
7Rのマイネルヴァッサーは距離延長と時計が掛かる馬場に期待。コース替わりでキッカケを掴みたいところです。8Rのコスモラパンはいつも一生懸命に走ってくれます。ベストは1400mなのですが、流れに乗せてあげれば今回も頑張ってくれるでしょう。9Rのコスモプロテアは、500万なら差はないはずの馬。自分が乗るのは2月以来ですが、当時はクラシック級と走っていたので古馬相手でも楽しみはあります。11Rのコスモドームは前走の勝ち方も良く、グングンと力をつけています。ペースが流れてほしいので、昇級してオープンの相手関係も悪くないはず。荒れた馬場は苦にしませんし、ハンデも53キロで密かに期待しています。
今週の月火はノーザンホースパークのセレクトセールに行ってきました。本当に素晴らしい馬ばかりで、見ているだけでも勉強になります。とりわけ、懇意にさせてもらっている㈲ビッグレッドファームもホエールキャプチャの2016(父オルフェーヴル)を1億7000万円で落札したので、デビューを迎える際には乗せていただけるように、結果を積み上げていかなければと強く思いました。
そして、予定どおりにビッグレッドファームでトラスト(川崎・河津厩舎)の調教にも乗せていただきました。競馬を経験したことで馬がさらにシッカリしてきており、とても2歳とは思えない迫力。全身を使ってバネのように進んでいく感じで、本当に物凄い動きでした!比較にしやすいプレイアンドリアルとタイプは違いますが、今のままであればあの馬よりも当然上にいくと思います。次走が初芝になるものの、むしろ合っていそうな走り。凄く鍛えられていて丈夫な馬ですが、とにかく無事に進んでいくことを願うばかりです。上記に牧場で撮ってきた写真も載せておきますね。
最後に、見出しとさせていただきましたが今回の更新は進化論の200回目になるそうです。いつも応援していただいている皆様のためにも、レース前の本音とできるだけ多くの勝利を届けられるように努力しますので、今後とも柴田大知をよろしくお願いいたします。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。