一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
オーロカップでスマイルカナに騎乗
2020/11/12(木)
福島に行った先週は勝つことができずも、2着が3回ありました。コスモマイン(1人気)は子供っぽさが抜けないところがあって、道中からハミを取ってみたり抜いてみたり。直線も自分でブレーキをかけて内にササってしまいました。少しずつレース慣れはしているので、ひとつずつ着順を上げて次こそは勝たせたい。コスモサンレミ(3人気)はスムーズに走れての結果。着差こそクビでも勝ち馬は抜け出してからソラを使う余裕があったので、今回に関しては相手が悪かった。コスモコラッジョ(8人気)はやっとかみ合った競馬ができました。戦前よりコーナー4つの小回りが合いそうなイメージはあったので、初勝利に向けて目途が立ったと思います。
この土曜は東京で9鞍に騎乗します。 3Rのカタラズは初戦を使って中3週という間隔。大型馬で使った上積みがありそうなので、今度はスタートを出して流れに乗せてあげることが課題。前進させられそうなイメージです。6R(2歳新馬)のマブサンシティーは今週の追い切りに乗せていただいて悪くない感触でしたが、どういった条件が合うのかが手探り。次に繋がるレースをさせてあげつつ、適性を掴めればと思っています。7Rのマイネルレンカの前走は枠の並びが悪く、内側からずっと張られて脚をタメる競馬ができませんでした。スムーズならあんなものではないので、上手く乗って巻き返してあげたい。
8Rのコスモミローディアは転厩のタイミングで馬体が増えて、ここ2走は内容のある競馬ができています。末脚が活きる展開になれば引き続きチャンスです。9Rのニーヨルは久々の前走を使って良くなっています。新馬勝ちのコースに戻っての2戦目なら、1勝馬同士でも差がない競馬ができるはず。10Rのプレミオテーラーは牝馬限定戦で、展開面が読みやすそうなメンバー構成。自分のリズムでモマれず運べれば、今回も人気以上に頑張ってくれると思います。
日曜も東京で7鞍に騎乗します。オーロカップ(11R)のスマイルカナは中2週になりますが、ダメージが少なく回復が早かったためのローテ。時計こそセーブしながらの調整も、状態に関しては申し分ありません。1400mになることで周りも速く出してくる馬がいるはずなので、押し出されるならともかくハナには拘らず、自分のリズムで進めていければ思っています。富士Sが納得いかない競馬になってしまったので、収穫ある内容で結果を出したい一戦です。
2Rのアララトは今週の追い切りに乗せていただきましたが、使った上積みをハッキリと感じました。同じコースの牝馬限定戦で前進を見込んでいます。8Rのレオンドーロは函館戦以来の前走で地力のあるところを示してくれました。使いつつ良くなるタイプなので、とりわけ力が入るタイミングです。12Rのアルヒミストは交流勝ち後の昇級緒戦。斤量も2キロ増えるので、まずはクラスに目途を立ててあげたい。
今開催から全席指定ながらもお客様の入場者数が増え、先週の福島では気にして見ていたのですが、乗っている側からの体感はあまり無観客の時と変わりません。一気にまた新型コロナの感染者数が増えつつあり、我慢の時が続きますね。そんなタイミングながらもジャパンカップにアーモンドアイの参戦が発表され、それぞれ3冠馬のコントレイルとデアリングタクトと世紀の対決が実現しそう。当日は東京競馬場にいながらも自分の騎乗予定はありませんが、そういったレースへ乗ることをモチベーションに頑張っていきたい。しかし、物凄い一戦になりそうで、ジョッキー目線でも興味がつきません。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。