一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
土曜が東京、日曜は中京で騎乗します
2021/5/6(木)
先週は勝つことができず、マイネルグロン(6人気2着)が最高着順。しかし、晩生の血統らしく、間隔を空けたことで心身ともに上向いていました。兄弟同様にこれから良くなってくる馬なので、久々を使った次走はとりわけ楽しみです。スイートピーSのスウィートブルーム(3人気4着)も勝てなかったことは残念ですが、使いつつもうひとつ前進を感じました。馬場もコースも問わずに頑張ってくれるので、これからが楽しみです。
この土曜は東京で5鞍に騎乗します。2Rのマブサンシティーは距離を詰めてみますが、ダートでこの条件は合うと思います。デビュー時で得ている感触からも、かみ合えばもっと走れる馬です。5Rのマイネルダンクの前走は交流で初ダートに戸惑ったのでしょうか。前回乗せていただいた際、使っていけば上向きそうなイメージを持てたので、条件がいいコースで楽しみです。8Rのソスピタは中1週ですが、調子落ちなくきています。前走で改めてクラスに目途が立ちましたし、続けての1400mで楽しみです。
日曜は中京で4鞍に騎乗します。9Rのマイネルミュトスは先のマイネルグロンの兄弟です。5歳春にしてやっと充実期を迎えました。2勝クラスを一発で勝ってくれての昇級戦ですが、左回りも問題なくハンデ戦で楽しみです。10Rのブルーバードはフィリーズレビュー後の桜花賞で内容は良くなっていました。相手が強力なレースを続けて使って本来のデキに近づいてきており、オープン特別のメンバーなら前進がありませんか。カイバ食いも良く、今週の追い切りも抜群の動きでした。11Rのエレナアヴァンティはレースで初めて乗せていただきますが、素直でとてもスピードがある馬というイメージ。開幕週の馬場は合いそうなので、リズム良くスムーズな競馬を心掛けます。
今週はヴィクトリアマイルに向けてスマイルカナの1週前追い切りに乗せていただきました。当該週は軽めがパターンなので、しっかりと負荷をかけました。急上昇という感じではありませんでしたが、長めの休養後を一度使ってじんわりと良くなっており、このひと追いで変わってくれると思います。最終調整を経た後の来週、直前の感触を書かせていただきますね。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。