一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
2歳戦が楽しみな3日間開催
2021/9/16(木)
先週はマイネルアルザス(3人気)で勝つことができました。立て直してもらったことで落ち着いており、大分レースも覚えていてくれました。道中はハナで物見をしながら走っている余裕があったので、昇級してもまだまだ頑張ってくれそうです。京成杯オータムHのスマイルカナ(10人気10着)は春に比べると感触は良かったのですが、大外枠からの発走は少なからず堪えています。前がいて突かれながらの2番手となり、ペース以上に厳しい競馬になってしまいました。着順こそ芳しくなかったものの、次に向けては頑張れる内容だったと思います。
3日間開催の土曜は中山で8鞍に騎乗します。1Rのチアアップの前走は1000mがやや忙しかった印象で、感触からダート替わりは良さそう。今回は牝馬限定戦でもあり、もっと走れていい条件だと思います。3Rのセントイライアスの初戦はレースに馬が戸惑ったようで、アレッという感じのままゴール。競馬と覚えてくれていて2戦目の上積みがあれば、一変できるだけの素質はあると感じています。5R(2歳新馬)のグラジオラスは少し調子を崩して仕切り直しのデビューなのですが、休む前の追い切りでかなり感触が良かった馬。その後は跨っていないものの仕上がりは良さそうなので、能力だけ走ればいい初戦になると思います。
6Rのルミエールソレイユは休み明けを一度使って上向いてきそうな頃合い。もともと1勝クラスでやれていた実績があるので、コースも向くここで変わってくれませんか。11Rのガンケンは関西の有力馬から有難い依頼。この馬も前走は久々で敗因がありそうなので、しっかりと研究して最善を尽くします。12Rのスペースシップの前走は伸びそうなところから伸びきれませんでしたが、着順以上に感触は良かった。中山が合いそうなイメージもあり、もう少し工夫して乗ってみようと思います。
日曜も中山で4鞍に騎乗します。2Rのマリネロの前走は、2戦目で大分テンションが高くなっていました。それでもレースでは力を出してくれており、しっかり立て直していただけたこのタイミングで決めたいと思っています。5R(2歳新馬)のランプロティタは毎週追い切りに乗せていただいています。追う毎に動きが良くなってきたところで先週除外。さらに一本追えたこともプラスに出そうで、しっかり仕上がって楽しみにしているデビュー戦です。
月曜も中山で4鞍に騎乗します。2Rのミズノコキュウの初戦は、小柄ながら根性を見せて一生懸命に頑張ってくれました。まだスタートに課題があるので、そのあたりをカバーする乗り方で勝利を目指したい。4Rのセッタレダストは間隔こそ詰まりますが、むしろ馬の雰囲気は良くなってきました。使った上積みとコース替わりで前進に期待しています。5R(2歳新馬)のブルボンティアラは続けて追い切りに乗せていただき、徐々に動きが良くなってきました。非力さと幼さを感じつつも能力はありそうなので、現時点でどこまで頑張れるか楽しみです。8Rのアイアンゾーンは続けて芝を使いましたが、ダートに戻ったほうがいいと思います。乾いた馬場が理想ですが、上手く立ち回って何とか目途を立ててあげたい。
夏競馬が終わればあっという間にドラマのクールも変わりますね。先週、今週と最終回続きですが、とりわけTOKYO MERには感動させてもらいました。とにかく鈴木亮平さんの演技が素晴らしかった!そんなところで、何でも孤狼の血 LEVEL2という映画では真逆の役をやられていると聞きました。まずはNetflixで前作を観てみようと思っています。今晩(木曜)の緊急取調室のラストも楽しみ。佳境の次クールには相棒20やドクターXが控えているので、年末まで続くコロナ自粛のアイテムには事欠かなそうです。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。