一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
巻き返しに力が入る週末です
2021/10/28(木)
先週はフォーチュネイト(5人気)の2着が最高着順。一度使ったことで更に調子が上がっており、着順以外は本当に上手くいきました。惜しむらくは勝ち馬が強かった。体質が強くなって続けて使えたのもいい傾向で、東京開催のうちに勝たせてあげたい一頭です。ランプロティタ(3人気3着)は距離短縮にも問題なく対応してくれました。気持ちが入って大分しっかりしてきましたね。ここも相手が悪かった印象ですが、チャンスは近づいてきています。コムストックロード(2人気3着)は4コーナーまで上手く運べて自分の中ではヨシッと思っていたのですが、坂を上ってから案外アッサリと離されてしまいました。ただ、全体的な内容は凄く良かったので、次に繋がるレースができたとは思います。
この土曜は東京で4鞍に騎乗します。 3Rのコスモテンペスタの初戦は、着順ほど内容は悪くなかった。使った分の上積みがありそうなので、競馬しやすい少頭数で前進を見込んでいます。6R(2歳新馬)のリュタンは続けて調教に乗せていただいています。先週除外で延びていますが、その分乗り込めたのはむしろプラスと捉えたい。仕上がりは良さそうで、楽しみにしているデビュー戦です。
日曜も東京で7鞍に騎乗します。1Rのマイネルシトラスは2戦目で内容が上向きました。大型馬の3戦目でまだ上積みがあるはず。素直で乗りやすい馬でもあり、もうひとつ前進に期待しています。3Rのシャノワールも前走内容が良かったですね。凄くバネがあっていい走りをするので、脚の使わせ所ひとつだと思っています。6Rのスウィートブルームは今週の追い切りが凄く良かった。使われて状態が上向いており、それでいて落ち着きもあります。前走の敗因は久々だった分と、気持ちが乗りすぎていた感じもあるので、今なら距離短縮もいいほうに向くのではないでしょうか。8Rのマイネルステレールの前走は自分のペースでいい競馬ができました。今回も一番合っている舞台での少頭数。少しマークがきつくなるかもしれませんが、同じイメージで乗ってあげたい。
さすがに時期的にも今クールのドラマは熱いラインナップですね。やはり相棒20とドクターXというテレ朝の二枚看板は面白い。僕もついつい観てしまうのですが、あれは夕方に毎日やっている再放送の枠がジワジワと効いているんだと思います。そして、TBS日曜劇場の日本沈没も豪華キャストでなかなか考えさせられる内容。今朝(木曜)も地震がありましたが、もはやドラマ事ではありませんよね。新型コロナも治まってきたとはいえ、気持ちを緩めることなく年末に向かっていきたいものです。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。