一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
中山記念はソッサスブレイに騎乗
2022/2/24(木)
東京最終週はフォトスフィア(1人気)で勝つことができました。人気に支持されていたので意識しましたが、調教の良さがそのまま競馬に繋がった格好。まだまだ体がしっかりしておらずこれからデキ上がってくるという感じなので、この新馬勝ちに楽しみが増えました。距離がもう少しあってもという感触がありますし、色んな競馬を教えていきたいですね。
開幕週の土曜は中山で7鞍に騎乗します。1Rのエクイナンクルは既走馬相手の初出走。大分乗り込んでいて徐々に動きは良くなっていますが、適性面などは手探り。次に繋がる競馬にしてあげたい。2Rのミニョンルミエールは中間の仕上げは厩舎にお任せしていますが、東京開催をパスして合っている中山コース狙い。力が上位であることは分かっているので、このタイミングで決めてあげたい。3Rのセッタレダストの前走は、横の馬にぶつけられたことで怒りながら走っての敗戦。前半なだめながら走らせてあげれば、あんなに負けることはありません。
5Rのコスモツカサはレースで初めて乗りますが、厩舎サイドから好感触を伝え聞いています。これまでの内容から芝のマイル戦もプラスに向いてくれませんか。6Rのブルボンティアラは徐々に力をつけており、7戦目だった前走が一番の内容。中山コースも問題ないので改めて期待しています。8Rのグルナピークは初めての1800m。ごちゃつくと嫌気を差す感じがあるので、スムーズな競馬を心掛けたい。高橋祥泰厩舎のラスト週なので貢献したい気持ちが強いです。10Rのアオイゴールドは以前に乗せていただいていた頃に比べると、かなり馬がしっかりしてきた印象。前走で好走している舞台なので、もう一歩前進させてあげたい。
日曜も中山で6鞍に騎乗します。中山記念のソッサスブレイは調子の上げ下げが少ない馬で、いつもどおりの態勢です。AJCCは距離が長かった節もあるので、2走前に好走した時のイメージで乗りたい。1Rのセントイライアスは初ダートで牝馬限定戦。初出走馬も少なくないので、経験値で三度目の正直といきたい。3Rのザビッグマンはモマれると脆いので、前走のようにすんなりの競馬が理想。とにかくスムーズな立ち回りを心掛けます。
4Rのコスモガラクシアは高橋祥泰厩舎のラスト騎乗。前走は東京コースでよく頑張ってくれた6着。キックバックや馬込を我慢できるようになっているので、合っている中山コースで何としてもの思いです。5Rのシャノワールは器用なタイプではないのでコース替わりが鍵になりますが、地力は未勝利なら抜けているくらいの馬。乗り方と流れひとつで勝ち負けになるはず。9Rのオンリーオピニオンは前走後も思いどおりにここまで調整できました。調教の動きは絶好で能力も高い馬なので、改めて結果を出したい一戦になります。
今週は休日の月曜に、特に行き先を決めず山梨方面へのんびりドライブに行ってきました。天気が物凄く良い一日で、初めて雲が全くかかっていない富士山を目の前で見ることができて感動しました。忍野八海あたりと河口湖のほとりからの絶景です。東京競馬場からも返し馬しながら見えるのですが、やはり間近だと迫力が違いますね。富士山パワーにあやかって、待ちに待っていた開催で結果を出したいです。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。