一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
世相に年末を感じています
2022/12/15(木)
先週はヒットザシーン(8人気2着)が最高着順。調教や厩舎サイドの感触から寒い時期もあるのかな…と思っていたところ、競馬に行ったら何のその、クラスにも慣れて力を付けているところを見せてくれました。休み明け3走目になる次走が楽しみです。アルママ(6人気3着)も以前ほど気を抜くようなところがなくなり、休み明けながら頑張っています。内容的にも次に繋がる一戦だったと思います。
この土曜は中山で5鞍に騎乗します。1Rのエクトゥシュタールは、距離短縮の初ダートだった前走で適性を見出したという印象。続けて同じ条件を使えるのは大きいですね。もう一歩前進を見込んでいます。2Rのオランジーも初ダートの前走でよく頑張ってくれました。中間の追い切りは体を使えて動けるようになっており、コース替わりもむしろマッチしてくれそうな感触です。
4Rのライルアケカイの初戦は体力も付ききっていなかったことに加え、色々な面で戸惑いながら走っていました。レース慣れとダート替わりで目途を立ててあげたいところです。9Rのマイネルズーメンは中間の調教の感触がとてもいいです。ただ、競馬場に行くと気持ちが入りすぎてしまうのが課題。そのあたりをコントロールして、レースまで上手く持っていけるかどうかがポイント。マイル戦になるのは歓迎で、能力的にも全然足ります。
日曜も中山で2鞍に騎乗します。6R(2歳新馬)のキタノクーヴェルは今週の追い切りに乗せていただきました。適性を掴みつつ、使いながら上向いていくタイプかもしれません。11Rのナイママは時計が少しかかってほしいところですが、色々と使ってこの条件は合っている気がします。先週のアルママ同様に思い入れある馬なので、上手く流れに乗せて持ち味のしぶとさを活かしたい。
12月も半ばに入って年賀状の作成に追われてきました。紙でのご挨拶は少なくなっているようですが、我が家では毎年の恒例行事として拘っています。そして、今クールのドラマがいよいよクライマックスですね。とりわけフジテレビ系でもコンセプトが真逆のエルピス(月曜22時)とsilent(木曜22時)に楽しませてもらってきました。競馬でも気持ちのいい締めくくりができるように、いい準備をして最善を尽くします!
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。