一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
勝利で締めくくりたい中山最終週
2023/1/19(木)
先週はコスモカルナック(7人気2着)が最高着順。ちょうど一年振りの復帰緒戦も返し馬から仕上がっている感触があり、やはり中山1200mがピッタリでした。少し間隔を空けて次の中山開催が目標になるので、改めて頑張ってくれると思います。ダイナマイトレディ(11人気5着)は順調に調教を詰めていて、着順を上げられそうなイメージはありました。まだまだ良くなる馬だと思うので、次走も掲示板がフロックでなかったことを見せられるはず。
初めて乗せていただいたベルウッドブラボー(5人気5着)は前半ついて行くのに苦労して、1200mが忙しい印象を受けました。帰厩してレースまでの間隔も短かったようなので、続戦かつ1400mくらいなら勝負になるはず。力がある馬で、またチャンスをいただきたいです。
この土曜は中山で4鞍に騎乗します。4R(新馬)のコタバルは続けて追い切りに乗っています。一度除外になりましたが、その分乗り込めたのがプラスになっている印象。まだ幼い印象はありつつも、今週の動きは悪くありませんでした。現時点でどれだけ頑張れるか楽しみです。5Rのコスモリボルブは調教の動きが凄くいい馬。幼さがある分で競馬に行ってかみ合ってない印象も、能力だけ走ってくれれば前進があるはず。
日曜も中山で5鞍に騎乗します。2Rのワクワクルンルンの前走はハナに行けて自分のリズムで走ることができました。砂を被るのが苦手なので収穫あるレースでしたが、内枠だった分で外から競られて厳しい展開に。もう少しすんなりが叶えば前進も見込めます。3Rのインテンスシチーは初戦に比べて着順を落とした前走でしたが、内容的には進展がありました。改めて使える脚も把握できたので、巻き返せるイメージを持っています。
5Rのペリプルスはここ2戦の内容がよく、しっかり走れています。気難しい面があるので集中させて、あとは少しでも前が止まるような展開になってほしい。6R(新馬)のオブリクアは二度除外になりましたが、2週続けて乗せていただいて、テンションも上がらずにいい状態で臨めます。体は幼いながら気持ちが前向きで、初戦から力を出してくれそうなタイプ。初めて乗せていただく馬主さんなので、結果を出してご縁を大切にしたいですね。
あっという間に年始の中山開催も最終週で、平日夜は続々と新ドラマが始まって慌ただしくリサーチを始めました。今クールも安定に面白そうなのが月曜フジで、女神の教室と罠の戦争はこの先が楽しみですね。テレ朝では木曜21時の警視庁アウトサイダーが興味深いキャスティングで、ダークな展開なども待ってそう。上手く息抜きをしながら、週末の結果に繋げていきたいです。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。