一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
地方交流で勝利した勢いを週末に!
2023/2/9(木)
先週はヒットザシーン(4人気4着)が最高着順。これまで東京コースの成績は振るわなかった馬ですが、上手に立ち回って最後までよく食らいついています。ともあれ中山コース向きではあるので、しっかり権利を獲って適鞍に向かえるのが何より。次開催の楽しみが増えました。
この土曜は東京で2鞍に騎乗します。2R(新馬)のキーハニーは続けて追い切りに乗せていただいており、除外になって乗り込めたのはいいほうに向きそう。それでも体力的にまだ物足りない印象があるので、現時点の態勢でどこまで頑張れるかというところです。6Rのパラダイスシティは中間の調教には跨っておらず、休み明けの成長度がカギになりそう。条件は合っていると思うので、次に繋がるレースにしてあげたい。
日曜も東京で7鞍に騎乗します。2Rのキタノマルティスは何度か調教に跨ってことがあります。レースに乗せていただくのは初めてですが、ダート替わりで内容が良化しつつ条件も合いそうなので前進を見込んでいます。
3Rのオブリクアの初戦は人気こそありませんでしたが、調教の感触どおりに頑張ってくれました。今回は牝馬限定戦でダート替わり。むしろ合っていると思うので改めて期待しています。5Rのカドゥケウスは転厩緒戦ですが、デビュー前から調教に跨っていました。この中間も追い切りに乗せていただいており、しっかり乗り込めて好仕上がり。感触的には前2走の着順が不思議に思えるほどなので、このタイミングで目途を立ててあげたい。
7Rのマイネルカーライルの前走は上手に立ち回って最後までよく踏ん張ってくれました。今回は初ダートになりますが、前進気勢もあるので合っていると思います。栗東の西園厩舎から続けて依頼をいただけたので、前走以上の結果を何としても残したい。9Rのアインゲーブングは距離がピッタリの牝馬限定戦。使いつつ調子も良さそうな分で東京コースをカバーできませんか。
昨日(水曜)は先週話題にさせてもらった船橋競馬の交流競走にてコスモメイゲツ(2人気)で勝つことができました。丹内騎手や厩舎サイドに癖を聞き、他馬のリサーチもしつつイメージができての出馬。遅生まれで段々と力をつけていたようで、そんなタイミングで乗せていただけたことに感謝しています。未勝利馬はこの時期に勝っておくことが本当に大きくて、それも次に繋がる内容でしたので喜びもひとしお。地方交流で勝つのは久々だったので嬉しかったですし、このモチベーションを週末にも繋げていきます。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。