一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
抽選突破の運を繋ぎたいアネモネS
2023/3/9(木)
先週はコルテローザ(8人気3着)が最高着順。距離延長がマッチして2戦目で様々な進歩があり、馬にも芯が入ってきた印象を受けました。中山開催が続くタイミングで権利を獲れたので、次走が楽しみになりました。
この土曜は中山で3鞍に騎乗します。3Rのマイネルアラウダは初芝だった前走の感触も悪くなかったのですが、今の時計が速い馬場には向かないということでダートに戻ります。馬がしっかりしてきた中での休み明け2戦目。ダートなら前進が見込めます。
7Rのマイネルビジョンは立て直した前走で、良かった新馬の頃に戻りつつある感触を得ました。力が入らないような走りだった2走前とは全然状態が違ったので、使った上積みと相まって期待しています。12Rのコスモカッティーボは時計がかかる馬場が理想ですが、毎回人気以上に走ってくれます。今回も持ち味の意外性で頑張ってくれるはず。
日曜も中山で5鞍に騎乗します。3Rのエクメディゴールドは順調に良化していたのですが、前走でソエが痛くなってしまって間隔が空きました。それでもしっかり乗り込んで、動き自体は休む前と遜色ありません。今の未勝利なら能力上位のはずなので期待しています。5Rのワクワクルンルンはダートでキックバックを嫌がる面があるので初めて芝を使います。色々な競馬をしてきたので今回は適性面につきると思います。
6Rのコスモメイゲツは前走が船橋の交流で文句なしの快勝。グングン力をつけている印象で、3歳馬同士なら引けを取らないはず。中央場所の昇級でどこまでやれるか楽しみです。11Rのシルヴァーゴーストはまずは抽選を突破できてホッとしています。前走は久々かつ1400mが忙しくてついて行くのに一杯でした。距離が延びるのも連対実績がある中山コースに替わるのも大歓迎。前走を経たことで流れに乗れるはずなので、何とか桜花賞の優先出走権を掴み獲りたい。
今週は休日の月曜に5年ぶりに上陸したアレグリアをお台場で観てきました。職業柄もあってか、どうしてもトリッキーな人の動きばかり気になってしまうのは玉に瑕なのですが…。前回のアレグリアにも足を運んでおり、当時から衣装やストーリーが変わってしっかり進化を感じました。さすがはシルク・ドゥ・ソレイユで、今回も素晴らしかったです。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。