一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
今週は新潟で騎乗します
2023/5/11(木)
先週はNHKマイルCでミシシッピテソーロ(16人気7着)が頑張ってくれました。プラス10キロと馬体が増えていい状態で当日を迎え、ほぼ理想的なポジションで運ぶことができました。惜しむらくは4角で動かし出した後、馬場に脚を取られながら大変そうに走っており、直線に向いてからやっと反応できたという感じでした。あそこでグンと反応できていたら、もう少し上の着順があったかもしれません。小柄な牝馬なので、改めて良馬場で走らせてあげたいですね。
タイキマクスウェル(5人気4着)は今回もしっかり走ってくれました。相手関係、流れひとつという段階まできています。アルママ(8人気5着)も大敗後だけに心配していたものの、中間の追い切りどおりに走ってくれました。気持ちの問題だったことがハッキリしたので、あの覇気が戻っていれば次走も楽しみです。
この土曜は新潟で10Rのスノーハレーションに騎乗します。除外もあってこの一頭になってしまいましたが、前走からも新潟のマイル戦はマッチしている印象。初めて乗せていただきますが、よく研究して新味を引き出してあげたい。
日曜も新潟で4鞍に騎乗します。7Rのエイシンエマーユも初めて乗せていただきますが、前2走の内容が負けて強し。あのスピードで千直が向かないはずがないと思いますので、願わくば好枠が欲しいところ。8Rのピカリエの前走はスタートで思いっきり躓いてしまいました。ゲートを決めた上で脚がタマればいい脚を使ってくれるはず。2走前がフロックではないことを改めて証明したい。
9Rのコスモミローディアは前走内容がいいですね。今週の新潟の馬場は合いそうなので、展開がマッチすればチャンスもあるはず。11Rのエリオトローピオは、昨夏(福島)に体調不良で自分がお休みになってしまった時に依頼をいただいていた馬なんです。前走は格上挑戦も軽ハンデを利して2着に頑張っており、絶好のタイミングでリベンジの機会が訪れました。自己条件の適鞍も相まって力が入ります。
天気こそあいにくだったのですが、休日の月曜に潮干狩り(鹿島)に行ってきました。強い風と雨の中でも結構な量のあさりが獲れまして、妻と震えながらでも楽しい時間を過ごすことができました。また、それが市販されているものと全然味が違って美味しいんです。一晩砂抜きをしてから酒蒸しやボンゴレで食しましたが最高でしたね。また天気がいい時に再訪しようと誓いました。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。