一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
土曜が東京、日曜は新潟で騎乗します
2023/5/18(木)
先週はピカリエ(3人気)が頑張ってくれました。前半は折り合いに気を付けて上手く脚をタメられたのですが、最後は内から出られてしまっての惜敗。着差がなかっただけに悔しい2着でした。大分我慢を覚えて終いに脚を使えるようになってきたので、近いうちに2勝目を掴んであげたい。
この土曜は東京で8鞍に騎乗します。1Rのターコイズデューは続けて追い切りに乗せていただき、ゲート練習もこなしています。初出走になりますが、いい仕上がりで臨めます。既走馬相手の力関係がどうかも素質は感じるので、次に繋がるデビュー戦にしてあげたい。
3Rのビルドラポールは久々に乗せていただいた前走に成長を感じました。あのレースができて、同じコースの続戦というのは大きいですね。あとは乾いたダート向きに感じるので、この時間まで天気は我慢してもらいたいところ。5Rのコルデアニルは速い脚には欠ける印象も一生懸命に走ってくれます。東京コースの長丁場が合っており、この馬は雨馬場でも流れに乗れそうです。
10Rのアルママは間隔詰まっての続戦ですが、中間は変わらずに元気一杯。少頭数の1400mはベストに近い条件なので、改めて頑張ってくれると思います。11Rのエイシンチラーは今週の追い切りに乗せていただいて状態の良さを感じました。重賞で戦ってきた馬でもあり、ハンデ53キロというのもいいですね。またいただけたチャンスを勝利という結果で応えたい一戦です。
日曜は新潟で2鞍に騎乗します。5Rのマイネルペルセウスは新馬以来の騎乗になりますが、前走を見て芯が入ってきたという印象を受けました。普通の馬場でやれれば前進があっていい休み明け2戦目です。7Rのダイチラファールは再ブリンカーで気を抜かさずに走らせるプラン。なかなかのメンバーと聞いていますが、この馬の力を出し切れれば差はないと思っています。
今週火曜は川崎の交流競走(メイフラワー賞)に乗りに行ってマイネルサンテで勝つことができました。新馬に乗せていただいて以来でしたが、その当時から背中の良さを小笠先生に伝えていたんです。改めて返し馬から好感触でしたし、ブリンカーを着けた今回はモマれたくなかったので、出して勝ちに行ったのが上手くいきました。それでも3角からブレーキをかけて、直線に向いてまたグンと伸びてるんです。自分の力だけ走れば中央でも足りるはずなので、この時期に残せたことは格別に嬉しかったです。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。